株式会社大光(東証スタンダード:3160)は18日、2025年5月期第2四半期および通期の連結業績予想を上方修正することを発表した。背景には、東京電力ホールディングスが放出したALPS処理水に伴う外国からの禁輸措置などで発生した損害に対する賠償金の計上がある。大光はこれにより、特別利益として394百万円を今期に計上し、純利益の大幅な増加が見込まれるとしている。
発表によれば、2025年5月期第2四半期の売上高、営業利益、経常利益の見通しは前回予想から変更なく、売上高36,900百万円、営業利益200百万円、経常利益220百万円と据え置かれた。一方で、親会社株主に帰属する中間純利益については前回予想の120百万円から440百万円に上方修正され、1株当たりの中間純利益も8円17銭から29円97銭に引き上げられる見込みだ。純利益の増加率は266.7%と大幅な伸びを示す形となった。
また、2025年5月期の通期連結業績予想についても売上高や営業利益は前回予想のまま維持され、売上高75,500百万円、営業利益1,000百万円、経常利益1,040百万円となる。しかし、親会社株主に帰属する当期純利益は前回予想の660百万円から980百万円に修正され、1株当たりの当期純利益は44円95銭から66円74銭に上方修正されることとなった。通期純利益の増加率は48.5%に及ぶ。
項目 | 前回発表予想 | 今回修正予想 | 増減額 | 増減率 (%) |
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2025年5月期第2四半期(中間期) | ||||
売上高(百万円) | 36,900 | 36,900 | - | - |
営業利益(百万円) | 200 | 200 | - | - |
経常利益(百万円) | 220 | 220 | - | - |
親会社株主に帰属する中間純利益(百万円) | 120 | 440 | 320 | 266.7 |
1株当たり中間純利益(円) | 8円17銭 | 29円97銭 | - | - |
項目 | 前回発表予想 | 今回修正予想 | 増減額 | 増減率 (%) |
---|---|---|---|---|
2025年5月期通期 | ||||
売上高(百万円) | 75,500 | 75,500 | - | - |
営業利益(百万円) | 1,000 | 1,000 | - | - |
経常利益(百万円) | 1,040 | 1,040 | - | - |
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) | 660 | 980 | 320 | 48.5 |
1株当たり当期純利益(円) | 44円95銭 | 66円74銭 | - | - |
※特別利益として東京電力ホールディングスからの賠償金394百万円を計上したため、純利益のみ大幅に上方修正された。
この業績予想修正は、大光が11月13日に発表した「特別利益の計上に関するお知らせ」にも触れられている通り、東京電力ホールディングスに対する損害賠償金が決定したことによるものである。同社は、ALPS処理水の放出を受けた禁輸措置等で生じた損害について、東京電力ホールディングスと賠償に合意し、今期に特別利益として計上する運びとなった。これにより、大光の今期業績は親会社株主に帰属する純利益が大幅に上振れする見込みとなった。
ただし、大光は「本資料に記載されている業績予想は発表時点で入手可能な情報に基づいて作成されたものであり、今後の状況により実際の業績が予想数値と異なる可能性がある」とも注意を促している。 #業績 #ビジネス