MENU
アーカイブ
カテゴリー
岡山発の経済・政治ニュースメディア

徳島市の食用コオロギ生産・商品開発の「株式会社グリラス」が自己破産申請へ 金融機関からの資金調達難航

記事内のリンクには広告が含まれている場合があります。

徳島市で食用コオロギの生産・商品開発に取り組んできたベンチャー企業「株式会社グリラス(本店所在地 : 徳島県徳島市川内町平石流通団地5番****)」が、徳島地方裁判所に自己破産を申請したことが複数の報道機関の調査で明らかになった。同社は、持続可能なタンパク源として食用コオロギの可能性を追求し、未来の食料危機解決を目指して2019年に徳島大学発のベンチャーとして設立された。しかし、消費者の忌避感が予想以上に根強く、資金繰りの悪化により、経営継続が困難となったという。申請は今月7日付で行われた。

報道機関の調査によると、同社の負債総額は約1億5千万円に達する。コオロギは高い栄養価を持つことから、地球規模の食料危機を救う可能性が期待されている。グリラスは、その普及に向け、特に昆虫食の教育的側面にも注力。昨年11月には国内初の試みとして、徳島県内の学校給食で提供されたコロッケにコオロギ粉末を提供した。

しかし、この試みがSNS上で瞬く間に波紋を広げ、「昆虫を食べさせるのは抵抗がある」「栄養価が高くても心理的に受け入れがたい」といった批判が噴出し、同社へのクレームも急増した。こうした消費者の反発により、製品需要が伸び悩み、資金調達も難航。同社は事業計画の見直しを余儀なくされ、苦境が続いた末、破産申請に至ったとみられる。

グリラスは設立以来、国内外のメディアからも注目を集め、昆虫食の先駆者として将来を期待されていた。特に、環境負荷の少ないタンパク源としてコオロギを活用することで、消費者の新たな需要を創出するべく事業展開を進めてきたものの、消費者の忌避感は依然として根深く、社会全体への普及が進むには至らなかった。

同社の破産は、国内昆虫食業界にも衝撃を与え、持続可能な食料源としての昆虫食が日本市場に浸透するには、消費者の理解と受け入れがなお課題であることを浮き彫りにしている。 #徳島県 #徳島市 #倒産

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

記事を拡散
目次