スウェーデンの電気自動車(EV)向け電池製造大手「ノースボルト」が、アメリカ・テキサス州連邦破産裁判所へ米国破産法第11章に基づく手続きを申請したことが21日、複数の報道機関の調査で明らかになりました。申請は事業継続をしながら再建を目指すもので、同社の負債総額は58億ドル(約9000億円)に達する見通しです。
2016年の創業以来、ノースボルトは「脱中国」を掲げ、EV電池分野での競争力強化を図ってきました。中国への依存度を減らし、西側諸国による技術的自立を目指すべく、巨額を投じてギガファクトリーや研究施設を相次いで設置し、欧米各国の期待を背負っていたのです。
しかし、予想を上回るEV市場の急速な冷え込みがノースボルトの成長戦略を直撃。需要の急減に加え、製造ラインの整備にも時間を要したことで、収益性が悪化。資金調達も難航し、最終的には独力での再建を断念せざるを得ない状況に陥ったとされています。
同社は今後、裁判所の管理下で業務を続けながら再建計画を進めていく構えですが、巨額の負債を抱えるなかでの再建には依然として困難が予想されます。 #アメリカ #テキサス州 #破産