エストニア政府が株主であるノルディック・アビエーション・グループ(NAG)は11月18日(月)、同社が潜在的な投資家であるラース・トゥーセン氏より、民営化に向けた手続きを進めないとの意向を受けたことを発表した。これを受け、NAGの経営陣は同社の経済状況を踏まえた結果、NAGおよびその子会社であるリージョナル・ジェットOÜ(Xfly)の事業終了と破産申請を決定した。
NAGは昨年8月、経営再建の一環として再生計画をスタートし、この15ヶ月間、全社一丸となって持続可能な基盤を構築するために取り組んできた。NAGのレムコ・アルトゥイスCEOは、「当社はこの再建プロセスにおいて達成した成果に誇りを持っています。2024年春以降、堅実な財務基盤を築くことができ、サービスの品質も業界水準を上回る結果を得られました」と述べ、クライアントやパートナー企業から高い評価を受けたことを強調した。
エストニア政府は2023年末にNAGの民営化プロセスを開始し、投資家側と最終調整を続けてきたが、最終的にリスクが高いとの判断が示され、民営化の断念が決定された。この判断を受け、NAGの監査役会長カドリ・ランド氏は、「投資家からの断念の意向を受け、経営陣は監査役会に対し、事業停止および破産手続きの開始を報告しました」と述べた。
アルトゥイス氏は、破産手続きは法令に基づいて進められるとし、従業員やパートナー、航空機のリース会社にもすでに通知を行ったと説明している。「我々の目標は、可能な限り速やかにリース会社へ航空機を引き渡すことです。このプロセスには、エストニア失業基金への通知など、破産手続きに伴う正式な手続きも含まれています」と語った。
エストニアの航空業界におけるNAGの存在は大きく、今回の破産申請は同国の経済にとっても影響が及ぶと見られている。 #破産 #エストニア