ボーイング、2024年第4四半期決算 赤字拡大で経営不安定

米航空宇宙大手ボーイング(NYSE: BA)は1月28日、2024年第4四半期(10〜12月)の決算を発表した。発表によると、同社の売上高は152億ドルにとどまり、前年同期比で31%の大幅減となった。国際機械・航空宇宙労働組合(IAM)との労使交渉による操業停止、特定の防衛プログラムにおける追加費用、人員削減コストが業績に大きく影響した。

純損失は38億6,100万ドル(約5,460億円)に達し、前年同期の3,000万ドルの赤字から急拡大した。1株当たりの損失は5.46ドル(非GAAPベースでは5.90ドル)に及んだ。営業キャッシュフローはマイナス35億ドル、自由キャッシュフロー(非GAAP)はマイナス41億ドルと、資金繰りの悪化が鮮明になった。

年間の実績も低迷

ボーイングの2024年通年の売上高は665億ドルで、前年から14%減少。純損失は118億ドルと、2023年の22億ドルから大幅に悪化した。年間の商業機納入数は348機と、前年の528機から34%の減少を記録。737型機の生産は再開されたものの、計画通りのペースには戻れていない。

「私たちは業務の安定化に向けた重要な進展を遂げている」と、ケリー・オートバーグCEOはコメント。「安全性と品質向上のための取り組みを強化し、信頼回復に努めている」と述べた。

部門別の動向

商業航空機部門

第4四半期の売上高は47億ドルと、前年同期比で55%減少。納入数の減少に加え、777Xおよび767プログラムに関連する11億ドルの税引前損失が響いた。年間納入数は787型機が51機、737型機が265機と、それぞれ前年比で大きく落ち込んだ。

防衛・宇宙・セキュリティ(BDS)部門

売上高は54億ドルで、前年同期比20%減。KC-46A、T-7A、VC-25B(大統領専用機)、MQ-25プログラムに関する17億ドルの追加費用が発生し、営業利益は22億ドルの赤字となった。

グローバル・サービス(BGS)部門

唯一の黒字部門となったBGSは、売上高が51億ドルと前年比6%増。営業利益は9億9,800万ドル、営業利益率は19.5%と堅調だった。

財務状況と今後の見通し

同社の手元資金および市場性証券の合計は263億ドルと、前四半期の105億ドルから大幅に増加。これは240億ドルの資金調達によるもので、一部は35億ドルの債務返済に充てられた。一方で、総負債は539億ドルと依然として高水準にある。

受注残高は5210億ドルと、前年同期比で微増。Pegasus Airlinesからの737-10型機100機、flydubaiからの787-9型機30機の受注などが寄与した。

市場の反応と業界の展望

ボーイングは現在、737型機の生産ペース回復、777XのFAA認証試験の再開(初納入は2026年予定)、サウスカロライナ工場の拡張などを進めている。しかし、供給網の混乱、規制当局の厳格な審査、労使問題が今後の経営に大きく影響する可能性がある。 #Boeing #ボーイング #ビジネス

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