公正取引委、価格転嫁拒否で3社名公表 電通や日本通運など

公正取引委員会は14日、取引先との価格交渉を経ずに取引価格を据え置くなどの行為が確認されたとして、大手企業3社の事業者名を公表した。公表されたのはコーナン商事株式会社(大阪府堺市)、株式会社電通(東京都港区)、日本通運株式会社(東京都千代田区)の3社。独占禁止法や下請法の違反を認定したものではないが、適正な価格転嫁を促す狙いがある。

公正取引委は昨年5月から「令和6年度価格転嫁円滑化の取組に関する特別調査」を実施し、12月16日に結果を公表。労務費や原材料価格、エネルギーコストの上昇分を取引価格に反映させる「価格転嫁」の実態を調べていた。調査では、コスト上昇にもかかわらず価格交渉を明示的に行わずに取引価格を据え置く行為や、値上げを求める取引先に理由を文書で回答せず据え置くケースに注目。受注側から「取引価格が据え置かれ、事業活動に大きな影響を与えている」と多く名前の挙がった発注者を対象に、昨年11月に定めた方針に基づき個別調査を行った。

調査は令和5年6月1日から令和6年5月31日までの1年間を対象に、立入調査や独占禁止法に基づく報告命令を活用。取引価格の据置きや価格交渉の有無、値上げ要請への対応などを確認した結果、相当数の取引先で「協議を経ない取引価格の据置き」が認められたとして3社の公表に踏み切った。公表前に対象企業に意見を述べる機会を設けた上で手続きを進めたが、一部の取引では調査期間中やその後に価格転嫁に向けた動きも確認されたという。

併せて、昨年11月に公表された「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」の浸透状況も調査したところ、認知度が低くさらなる周知が必要と判断。今後は独占禁止法に関するQ&Aや同指針の周知を強化し、事業所管省庁と連携して取引の公正化と適正な価格転嫁が可能な環境整備を進める方針だ。

問い合わせ先は公正取引委企業取引課優越的地位濫用未然防止対策調査室(電話03-3581-3378)。詳細は同委ホームページ(https://www.jftc.go.jp/)で確認できる。 #ビジネス #事業 #取引

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