総合物流大手のイオン株式会社(本社・千葉市美浜区)は4日、2025年2月期(令和7年2月期)の連結業績予想を下方修正した。営業収益は前回予想を上回る見通しとなったものの、営業利益や純利益は軒並み減額される。なかでも、親会社株主に帰属する当期純利益は前回予想の460億円から175億円引き下げ、285億円とし、前期比でも大きく減少する。
業績予想の修正は、昨年4月に公表していた数値を見直したもの。営業収益は10兆1,340億円となる見込みで、前期実績(9兆5,535億円)を上回り、過去最高を更新する。一方で営業利益は2,370億円(前回比330億円減)、経常利益は2,240億円(同360億円減)と下方修正され、利益面では厳しい見通しとなった。

増収の要因としては、消費者の節約志向が高まるなかで、食品や日用品など生活必需品の販売が堅調に推移したことが挙げられる。プライベートブランド「トップバリュ」の拡販も奏功し、すべての事業セグメントで増収となる見通し。とりわけ、総合金融事業ではカードショッピングの取扱高が増加し、スーパーマーケット事業では新たに連結対象となった「いなげや」が収益を押し上げた。
ただし、物価上昇や気候変動による消費行動の変化を受け、小売事業では想定していたほどの粗利率改善が見られず、収益性を圧迫した。総合金融やディベロッパー、サービス・専門店といった一部のセグメントでは増益を確保したものの、全体を下支えするには至らなかった。
また、金融事業におけるカード不正利用による一過性の損失が利益を押し下げたほか、中国事業やヘルス&ウエルネス事業の見直しに伴い、減損損失や閉店関連費用を計上。エリア戦略や出店計画を抜本的に見直した結果、短期的には収益が悪化する格好となった。
イオンでは、下期以降に価格訴求を強めたトップバリュ・ベストプライスの展開や、経費計画の再検討を通じて、生産性の向上を図っている。これらの取り組みにより、下期の営業利益および経常利益は過去最高となる見通し。今回の修正によって短期的には痛みを伴うが、長期的には収益基盤の強化につながる施策であるとしている。 #事業 #ビジネス #ニュース
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