“商標登録の壁”を緩和へ 経産省、初の「コンセント制度」適用商標を登録 中小・スタートアップに新風

経済産業省特許庁は7日、新たに導入された「コンセント制度(同意制度)」を適用した初の商標登録を行ったと発表した。これは、他人の登録商標と同一または類似する商標であっても、先行商標権者の同意があれば登録可能とする制度で、2024年4月の施行以降、制度の適用第1号となる。

登録されたのは、石川県白山市の酒造メーカー「株式会社再多酒造」が出願していた「玻璃(はり)」の筆文字商標。登録番号は「2024-34144」で、清酒や焼酎などを含む第33類の商品に適用される。一方、先行して「玻璃 HARI」の商標(登録番号5991116)を保有していたのは、東京都港区のシャディ株式会社。こちらは酒類の小売・卸売業務を通じた便益提供(第35類)を指定役務としており、同社が再多酒造に対し承諾(コンセント)を示したことで、今回の登録が実現した。

画像 : 経済産業省ホームページより引用

従来の商標法では、すでに登録されている商標と同一または類似する商標は、商品・役務が類似する場合には登録できないとされていた。これにより、新たなブランド構築の障害となる事例も少なくなかったが、令和5年の商標法改正により、先行商標権者の同意があり、かつ混同を生じるおそれがない場合には登録が可能とされるようになった。

この制度は令和6年4月1日から施行され、同日以降の出願に適用される。今回の登録は、制度施行後初となる適用事例であり、新規事業者にとってブランド選択の幅を広げる意義があるとみられる。

特許庁では「商標法の国際調和にも資する制度であり、海外展開を視野に入れる企業活動を支えるものだ」としており、今後は中小企業やスタートアップによる知的財産の活用が一層進むことが期待される。特に地域企業や老舗事業者にとって、名称の類似を理由にブランド名を断念することなく、新たな挑戦に踏み出す後押しとなりそうだ。 #事業 #ビジネス #ニュース

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