韓国政治の激動に便乗した虚報が、ネット空間を席巻している。今月4日、韓国憲法裁判所が尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の罷免を全会一致で決定したとのJBpress(株式会社日本ビジネスプレス)の報道記事を、運営元不明のまとめサイト「News Everyday」なるウェブサイトが“加工”し、まるで李在明(イ・ジェミョン)氏が「日本との国交断絶」を宣言したかのような見出しを掲げて拡散しているのだ。
「韓国次期大統領 李在明『私が大統領に就任したら日本との国交断絶を考えている』」──このような刺激的なタイトルが、国内の一部SNS利用者らによって拡散され、SNS上のコメント欄には「日韓関係は完全に終わった」「断交すべきは日本の方だ」など、憎悪と錯誤が入り混じった声があふれた。

だが、冷静に事実を確認すれば、JBpressが公開した原文のどこにも、李在明氏が日本との断交を示唆した事実は一切存在しない。あくまで記事は、尹前大統領が憲法裁によって「憲法秩序を侵害した」とされて罷免され、政権交代の可能性が高まっているという政治情勢の分析に過ぎない。
確かに、李氏は反日的なスタンスで知られ、「国民感情」を刺激する言動も目立つ。しかし、少なくとも今般のJBpress記事においては、「国交断絶」などという露骨な敵対発言は確認できない。今回の「News Everyday」側のタイトルは、悪意ある誇張または完全な創作による“釣り見出し”と言わざるを得ない。
李在明氏は、現在5つの裁判を抱えながらも、保守勢力が自壊するなかで“次期大統領”の座を射止める可能性が極めて高くなっている。再・補欠選挙での「国民の力」の惨敗や、支持率の格差がそれを如実に示している。
とはいえ、だからといって、次期大統領候補に対する根拠なき中傷や発言の捏造を正当化することはできない。誤報が独り歩きすれば、健全な言論空間が蝕まれ、外交上の緊張を徒に高める危険もある。
日本にとって重要なのは、政情が混迷を極める隣国に対し、憶測ではなく事実に基づいた外交と報道姿勢を貫くことである。今後の韓国大統領選挙の行方がどうであれ、事実と虚構を峻別する冷静な視座こそが、日韓関係の分水嶺を見極める羅針盤となるだろう。 #事業 #ビジネス #ニュース
にわか雨

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