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札幌の建設会社で暴行疑惑 従業員への暴行映像が拡散、ネット上で波紋広がる 24年5月期には16億8,300万円の売り上げを計上

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札幌市西区に本社を置く建設業「株式会社花井組」(資本金3,890万円、従業員数12名)をめぐり、社内で従業員への暴行があったとされる映像がネット上で拡散し、波紋を広げている。

暴露系アカウントとして知られる「滝沢ガレソ」氏が5月7日までに投稿した情報によると、「札幌の建設会社“花井組”の社長が、社長夫人のミスを従業員の責任と誤認し、従業員に対して暴行を加えた」との通報が寄せられたという。同氏は、「花井組は真摯にSDGsに取り組んでいるホワイト企業なので取り上げません」との皮肉を交えたコメントとともに、2分8秒の動画を添付し、SNS上で公開した。

投稿された動画のスクリーンショット

映像には、男性が他の男性に対し、顔面への殴打や蹴りを加える様子が鮮明に映っており、被害者は明らかに抵抗も逃走もできない状態であった。この映像が花井組の社内で撮影されたかどうかの確証は得られていないが、同社関係者を名乗る人物がSNS上で「社内で撮影されたものに間違いない」と証言している。

編集部では同社の主要な関係先に対して取材を申し入れたが、現時点までにいずれの関係先からも返答は得られていない。

社長は「三代目」 資産規模は道内中堅並み

株式会社花井組は昭和43年創業、昭和51年に法人化され、主に土木工事や給排水設備工事を請け負っている。代表取締役社長は三代目の七戸義昭氏。2024年5月期(令和6年5月)の売上高は16億8,300万円に達し、前年の9億7,000万円から大幅に業績を伸ばしている。一方で、自己資本比率も前年の47%から74%に改善され、財務基盤は安定傾向にある。

北海道知事からの建設業許可(特-3)も取得しており、道路工事や解体工事、舗装工事などを幅広く手がけている。また、企業概要によれば主な受注先に官公庁が名を連ねており、公共事業への依存度は高いと見られる。

法的問題も視野に 暴行の事実関係が焦点に

今回の映像が真実である場合、同社および代表者個人に対しては、刑法第208条に規定される「暴行罪」または、傷害の程度により「傷害罪」(第204条)が適用される可能性がある。仮にこれが業務上の立場を利用した暴力であれば、パワーハラスメントや労働安全衛生法に基づく行政指導の対象となることも考えられる。

また、公共事業を多く受注している企業がこうした不祥事を起こした場合、各自治体や国土交通省が定める「指名停止措置」の対象となる可能性もある。とりわけ、札幌市や北海道といった発注機関との継続的な契約が確認されている同社にとって、公共事業の入札資格の喪失は事業継続に直結する深刻な打撃となる。

専門家の見解「法的責任だけでなく組織としての説明責任が問われる」

労働問題に詳しい江東区の弁護士は本件について次のように語る。

「仮に社長による暴力が事実であれば、刑事責任だけでなく、企業としての使用者責任や労働契約法に基づく安全配慮義務違反が問われる可能性がある。また、映像が拡散した以上、企業として被害者への謝罪や再発防止策の公表など、社会的説明責任を果たす姿勢が求められる。公共性の高い事業を担う企業においては、なおさら透明性と誠実な対応が必要だ」

今回の件を受けて、同社から公式なコメントは今のところ確認されていない。企業としての姿勢が問われるなか、今後の対応次第では、取引先や地域社会からの信頼に大きな影響を与える可能性もある。 #北海道 #札幌市 #ニュース

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