自動車用熱機器を手がけるサンデン株式会社(東証スタンダード・6444)は15日、国内社員を対象に約300人規模の希望退職者を募集すると発表した。人材構造の見直しを通じた事業基盤の強化が狙いで、退職者には特別退職金の支給や再就職支援サービスも提供する。また、業績悪化や人員削減に対する責任を明確にするため、朱聃社長ら取締役および執行役員が役員報酬の一部を自主的に辞退することも明らかにした。
希望退職の対象となるのは、2025年6月20日時点で勤続1年以上の日本国内勤務の社員。募集期間は5月26日から6月11日までで、退職日は6月20日。募集人数はおおよそ300人を見込んでいる。

同社は今年2月、「SHIFT2028」と題した中期経営計画を発表し、統合熱マネジメントシステム分野での持続的成長を掲げていた。しかし、急激な市場変化や外部環境の悪化を踏まえ、これまで進めてきた構造改革の一環として人材面での施策が不可避と判断。取締役会で希望退職の募集を正式に決定した。
あわせて、経営責任を明確にするかたちで、朱社長は月例固定報酬の30%を2025年5月から12月まで辞退。小林英幸副社長、王志剛副社長もそれぞれ20%の報酬を同期間辞退する。また、副社長執行役員および他の執行役員についても同様に20%の報酬辞退を申し出ており、会社としてこれを受け入れるとした。
今回の希望退職により特別退職金が発生することから、今後の決算では特別損失の計上が見込まれる。ただし、現時点では応募者数が未確定であるため、具体的な金額などについては判明次第、改めて開示するとしている。
サンデンは過去にも事業構造改革を進めてきたが、急速に進む業界再編やコスト構造の見直しが引き続き問われており、今回の施策が収益改善にどこまで結びつくかが注目される。
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