建設大手の日本国土開発株式会社(東証プライム・1887)は26日、2025年5月期(24年6月~25年5月)の通期連結業績予想を下方修正したと発表した。売上高は前回予想を大きく上回る見通しとする一方で、利益面は急激な悪化を見込む。主因は、工事の工程遅延や労務費の上昇によるコスト増加に加え、連結子会社での契約協議難航による損失計上など。建築事業の堅調な進捗とは裏腹に、収益性の低下が明らかとなった格好だ。

減益幅、軒並み50%超
連結ベースの通期業績見通しは、売上高が1,231億円(従来比11.9%増)とする一方、営業利益は20億円(同50.0%減)、経常利益は16億円(同52.9%減)、最終利益は12億円(同53.8%減)にとどまる見込みとなった。1株当たり利益は14円92銭で、従来予想の31円00銭から半減する。
また、個別業績でも売上高は977億円(同13.6%増)と好調だが、経常利益は23億円(同8.0%減)、最終利益は18億円(同10.0%減)と減益を避けられない。これは、期中に計上した貸倒引当金の影響に加え、第4四半期における大型案件での工事費増大が響いたためとみられる。
土木部門、再び足を引っ張る
利益圧縮の背景には、土木事業の不振が横たわる。同社はこれまで、回収懸念のある債権への対応として引当金を積んでいたが、その後も一部案件で労務費高騰や工期遅延が発生。これにより工事原価が見直され、想定を上回る損失が発生した。
さらに、連結子会社における大型プロジェクトでは追加契約の協議が難航し、ここでも損失計上を余儀なくされた。
減配は回避、DOE基準は維持
こうした業績下方修正にもかかわらず、同社は「DOE(株主資本配当率)2.5~3.0%」という既定の配当方針を維持。年間配当22円(中間10円・期末12円)は据え置きとし、安定的な株主還元姿勢を打ち出す。
来期は「黒字化」明言、中計も控える
2026年5月期に向けては、建築部門の回復傾向に手応えを見せる一方、土木部門では依然として改善途上にあるという。だが、管理体制の見直しと利益改善策の継続により、来期は「黒字転換を見込む」と強調した。
なお、2025年5月期の本決算発表は7月15日を予定しており、同時に新たな中期経営計画も公表される見通し。
コメント