ナウル政府観光局が“抗議文” 万博展示遅延への投稿めぐりSNSで波紋

2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)に参加しているナウル共和国の政府観光局が24日、日本のSNSユーザーによる投稿に対し、異例の「抗議文」を発表した。万博の展示遅延に対して個人が寄せた一言が発端となり、外交関係にも言及される事態に発展している。

ナウル政府観光局は同日午前、公式X(旧ツイッター)アカウントで「ナウル台座に展示物が届かないまま100日が経過しました」と報告。この投稿に対し、あるユーザーが「もう万博撤退したらどうですか?」などと返信したことが発端となった。

この発言に対し、観光局は「作業員の賃金未払いを示唆するような誤解を招きかねない」として、厳重な抗議文を日本語で発信。投稿では、「関係者一同、驚きとともに強いショックを受けました」と述べ、発言に対する深い遺憾の意を表明した。

抗議文では、日本政府や国際博覧会協会、日本サウナ友好親善の関係者らにも言及し、「ナウル共和国は小さな国だが、国家事業として万博に真摯に取り組んでいる」と強調。展示物の遅れは日本国内の事情によるものであり、「ナウル側に責任は一切ない」と明確に否定した。

ナウルが入居しているのは「モンスX B」と呼ばれる共用施設であり、建設業者の賃金とは無関係であるという。また、一部のユーザーから「お前らも黙れ」などといった強い言葉も投稿されたことを挙げ、「本来であれば静観するところだが、あまりに誤解が広がっている」と抗議文発出の経緯を説明した。

この投稿はSNS上で瞬く間に拡散され、投稿から12時間足らずで1万件近いリポストが行われ、ナウル側のアカウントには多くの反応が寄せられた。

一方、問題の投稿を行ったユーザーは25日未明、自らのXアカウント上でナウル政府に対する謝罪文を公開。「私の発言が不快感を与えたことを深く反省しています」「反論の応酬のなかで感情的になり、結果的にブロックしてしまいました」と経緯を説明し、「展示遅延は以前から知っていたが、他国に責任を押しつけるような言い方は軽率だった」として投稿を撤回した。

ナウルは南太平洋に浮かぶ人口約1万人の小国で、限られた予算の中で大阪・関西万博に出展。自前のパビリオンを持たず、他国と施設を共有しながら展示を準備している。観光局によると、グッズ販売などを通じて参加費用の確保に努めているという。

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