三井不動産グループの物流特化型REIT「三井不動産ロジスティクスパーク投資法人(MFLP、東証:3471)」は7月25日、2025年7月期および2026年1月期の業績予想と1口当たり分配金予想を修正し、営業収益や純利益がいずれも大幅に増加する見通しとなったと発表した。これは保有不動産の一部売却と、吸収合併による「負ののれん益」の計上が寄与した形だ。
分配金は据え置きでも、当期純利益は350億円超に
2025年7月期(2024年11月~2025年7月)の営業収益は、従来予想の249億3,300万円から263億7,800万円へと約14億4,500万円(5.8%)増加。営業利益は90億100万円から104億9,100万円へと約16.6%増、経常利益は77億5,700万円から92億9,900万円へと19.9%の上方修正となった。当期純利益は336億8,900万円から352億3,100万円へと約15億4,200万円(4.6%)増える見通し。
もっとも、1口当たり分配金は従来予想の3,629円から変更せず、据え置く方針。発行済投資口数は321万9,699口で変動はない。
2026年1月期(2025年8月~2026年1月)も、営業収益は前回予想の168億3,700万円から196億9,400万円へと17.0%増、営業利益は68億8,900万円から95億6,800万円へ38.9%増、経常利益は60億4,000万円から87億4,600万円へと実に44.8%増。純利益も60億3,900万円から87億4,500万円へと大幅増加する。
これに伴い、1口当たり分配金は前回の2,478円から29.1%増の3,200円に引き上げられる。
「負ののれん」259億円を特別利益に一括計上へ
MFLPは、アドバンス・ロジスティクス投資法人(ADL)との吸収合併により、259億3,200万円の「負ののれん発生益」を2025年7月期に特別利益として一括計上する方針を示した。
この試算は、ADLの受入資産総額1,708億800万円、引受負債649億2,400万円、取得原価799億5,100万円という前提に基づく。株式交換における投資口価格は、2024年10月末時点の終値10万1,500円を用いて試算された。
ただし、この利益の大部分(235億4,700万円)は一時差異等調整積立金として留保される見込みであり、分配対象利益としては計上されない。
物流施設の売却と取得で収益体質を強化
今回の予想修正は、保有資産の一部売却による利益も織り込んでいる。2025年4月以降、「T&Bメンテナンスセンター松江」「アイミッションズパーク印西(持分70%含む)」「LOGITRES佐野」など複数物件を売却し、売却益として2025年7月期に17億7,500万円、2026年1月期に39億4,700万円を計上する見込み。
一方で、「アイミッションズパーク吉川美南(持分50%)」を2025年5月末に取得し、ポートフォリオの入れ替えによって収益性の向上を図っている。
修繕費については、中長期修繕計画に基づき、2025年7月期に7億4,000万円、2026年1月期に3億6,200万円を見込む。
財務体質にも配慮、LTVは30%台を維持
有利子負債は2025年7月期末時点で2,222億5,000万円、2026年1月期末で2,117億5,000万円を見込み、LTV(総資産に対する借入比率)はそれぞれ39.5%、38.5%となる見通し。
なお、合併に伴う一時費用として、2025年7月期に合併報酬8億2,900万円、合併関連費用1億6,800万円も計上予定だ。
安定分配を維持しつつ、中長期の成長戦略も
MFLPは「分配金は安定的に維持しつつ、将来に向けた成長のための体質強化を図っている」としており、投資家への安定した還元と財務の健全性の両立を図る姿勢を崩していない。
合併によるスケールメリットと資産再編効果を活かし、今後も国内物流REIT市場の中核的存在として成長軌道を維持できるか注目される。
小雨

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