脱炭素AIの「Green AI」、1億2千万円を調達 機能強化と海外展開へ本格始動

企業向けに脱炭素計画策定システム「Green AI」を提供するスタートアップ、株式会社Green AI(東京都千代田区、鈴木慎太郎社長)は26日、J-KISS型新株予約権(第2次クローズ)を通じて総額1億2千万円を調達したと発表した。出資者は、政府系の株式会社脱炭素化支援機構(JICN)と、スパークス・アセット・マネジメントが運営する「未来創生3号ファンド」。

本年5月の第1次クローズで約4,100万円を得て以降、国内の製造業を中心に導入が進んだ同システムは、8月には台湾の政府系シンクタンクと覚書(MoU)を締結。海外進出に向けた足がかりも得た。今回の調達で、プロダクト開発や事業体制の拡充に拍車をかける。

資金はエンジニア採用や新機能開発、海外仕様の構築、営業・企画人材の補強、展示会出展などに充当。さらに新規サービスや海外市場への展開投資にも振り向ける計画だ。

国内では排出量取引制度やSSBJ基準の導入が迫り、単なる排出量算定から一歩進んだ「削減計画の策定」ニーズが高まっている。Green AIは、1,700超の施策データベースと特許取得済みの自動策定エンジンを用い、最適な削減シナリオを提示できる点を強みとする。

JICNの福井義高部長は「経済性と環境価値を両立させるシステムが、日本企業の底力を高める」と評価。スパークスの出路貴規本部長も「省エネ技術を基盤に、海外でも脱炭素を牽引する存在になる」と期待を寄せた。

鈴木社長は「調達はゴールではなく挑戦の始まりだ。脱炭素と経済性の両立を本格的に実現していく」と強調。自動車業界をはじめとする製造業支援や台湾市場での展開を加速させる構えを見せた。さらに、シリーズAによる追加資金調達も視野に入れている。

2023年設立の同社は、電気代・ガス代の削減を起点に、再生可能エネルギー導入や脱炭素施策のPDCAを支援する実行型プラットフォームを志向。政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」実現に向け、スタートアップらしい機動力を武器に存在感を強めそうだ。

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