京都で深夜の重低音騒音、再燃 X(旧Twitter)で苦情が殺到

2025年10月11日夜、京都市を中心に、深夜時間帯に謎の**重低音振動音(低周波音)**が響き渡ったとの報告が相次ぎ、X(旧Twitter)などSNS上で住民からの苦情が急増している。この現象は、先週末に長岡京市で開かれた野外音楽イベントと関連しているとみられ、住民らは睡眠妨害や不安感を訴えている。

事案の概要と被害報告

  • 京都市右京区・西京極地域などを中心に、10月4日の夜から重低音が断続的に聞こえるという投稿が地元メディアでも取り上げられている。 
  • 多数の住民が「重低音がうるさくて眠れない」「振動が酷い」「どこに通報すればいいか分からない」といった書き込みをSNSに投稿。 
  • 発生源として疑われているのは、長岡京市で開催された音楽イベントで、主催者側も拡散力を想定しきれなかったとして謝罪を表明している。 

たとえば、イベント会場である長岡京市のキャンプ場「HAPPY LAMP」においては、主催側が騒音計で音量チェックを行っていたと報じられ、イベント中の測定値や、風向き・地形などの要因で音が広域に拡散した可能性も指摘されている。

背景:先週末の野外イベントとの関係

この種の騒音は、先週末(10月4–5日)に長岡京市で行われた野外イベント「HAPPY LAND × HAPPY LAMP 2nd Anniversary」が発端との見方が強い。

主催者側は、事前に会場での音響シミュレーションやdB測定を実施していたとし、会場入り口や近隣公道での測定値(例えば、16時で80 dB、21時で81 dB など)を公表していると報じられている。

ただし、主催者側も「風向きや地形の影響で想定以上に音が拡散した」と説明し、京都市内にまで重低音が届いたことを認めて謝罪している。

なお、別の可能性として、イベント「GAGAFEST24→25」が騒音源として疑われたものの、会場が京丹後市にあり、京都市内に直接響くには距離的・地理的に難しいとの見解が示されている。

影響・住民の反応と行政対応

住民の苦情・精神的被害

深夜の重低音により、住民からは睡眠不足や不快感、ストレスの訴えが続出している。

地域住民の一部は、「このままだと健康に悪影響が出ないか」「騒音被害としての補償はあるのか」といった不安を口にしている。

また、一部住民は警察や行政機関への通報を行ったとの報告もある。

自治体・関係機関の反応

京都市側では、騒音トラブルについて環境保全・環境共生を所管する部門に問い合わせても「騒音苦情は把握していない」との回答があったという。

しかし、主催側や関係者には「音量管理」「時間制限」「スピーカーの向き調整」など再発防止策を求める声が強まっており、今後、音楽イベントの許可基準やモニタリング体制の見直しが議論される可能性がある。

問題点と論点:なぜ重低音被害は起きるのか

  1. 低周波・振動音の広域伝播性
     重低音(低周波)は、風の向き・地形・地盤によって遠距離まで伝わる性質がある。そのため、想定外のエリアにまで被害が及ぶ可能性がある。
  2. 風向き・地形の影響
     音の伝わり方は気象条件や風の流れ、地形(山・谷・都市構成など)に強く左右される。主催側の計算通りにはならないケースも多い。
  3. 音量管理・設計の限界
     イベント会場内で行う音量チェックや防音設計が、周囲地域までカバーできていないことが課題。特に夜間や深夜時間帯における音響設計の甘さが指摘される。
  4. 住民保護と表現自由の調整
     音楽イベントという文化・表現の場を守る一方で、住民の生活環境を守る責任とのバランスをどう取るかが問われている。

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