
読売ジャイアンツは10月22日、主将で主砲の岡本和真内野手(29)がポスティングシステムを利用して今オフに米大リーグへ挑戦する意向を正式に表明し、球団がこれを容認したと発表した。巨人として野手がポスティング制度を利用してMLB移籍を目指すのは球団史上初となる。
岡本選手は2015年ドラフト1位でジャイアンツに入団。プロ通算9年間で1089安打、248本塁打、通算打点705を記録し、リーグ優勝3回に貢献してきた。近年はチームの主軸として不動の4番を務め、2023年シーズンには本塁打王、打点王の二冠を獲得。日本代表として出場したWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では、準決勝で決勝打を放つなど、国際舞台でも存在感を示した。
■ 球団「本人の夢を尊重」
ジャイアンツの原辰徳監督は、「和真がメジャーリーグに挑戦したいという強い気持ちを持っていることは以前から知っていた。長年チームを支えてくれた功績に敬意を表し、夢を後押ししたい」とコメント。球団幹部も「本人の希望を最大限尊重し、ポスティング申請手続きを進める」と述べた。
巨人はこれまで、投手では菅野智之がメジャー挑戦を希望した例があるものの、野手では容認例がなかった。岡本選手のケースは、球団方針の転換を象徴するものとみられている。
■ 岡本選手「世界の舞台で勝負したい」
岡本選手は都内で行われた会見で、「小さいころから夢見ていたメジャーの舞台に挑戦したいという気持ちが強くなった。これまで支えてくれた球団、チームメート、そしてファンの皆さんに感謝しています」と語った。
また、「日本のプロ野球で積み重ねてきた経験を生かし、どこまで通用するか自分自身を試したい」と意気込みを見せた。ポスティング申請は11月1日以降に行われる見通しで、正式な移籍交渉期間はメジャー側との合意を経て年内にも始まる可能性がある。
■ MLB球団の関心も高まる
岡本選手のメジャー挑戦を巡っては、すでに複数の球団が獲得に関心を示していると報じられている。特に長打力と守備力を兼ね備えた右打者として、アメリカン・リーグ東地区の複数球団がスカウトを派遣し、2024年シーズン中から継続的に調査を行っていたという。
MLB関係者の一人は、「岡本は日本でもトップクラスの右の長距離打者。守備も安定しており、すぐにメジャーの三塁や一塁で起用できるレベル」と評価している。
■ 松井秀喜氏以来の“大砲”の海を渡る挑戦
岡本選手は、読売巨人軍の右の強打者としては、かつてニューヨーク・ヤンキースに移籍した松井秀喜氏以来の存在。松井氏がメジャー移籍を果たした2003年以降、巨人からは長らく野手の海外移籍がなかった。今回の挑戦は、球団としても新たな時代の幕開けと受け止められている。
野球評論家の川口和久氏は、「岡本は技術的にも精神的にも成熟しており、今が最も良いタイミング。日本の4番としての重責を果たした上での挑戦は誇りだ」と語る。
■ ファンの間でも賛否両論
SNS上では「ついに行くのか」「誇らしい」「でも巨人の4番がいなくなるのは寂しい」といった声が相次いでおり、球団内外で大きな反響を呼んでいる。
一方で、「ポスティングでの流出が増えるとチーム力の低下につながる」と懸念する声もあり、球界全体での対応も今後の課題となりそうだ。
■ 今後のスケジュール
巨人は今後、MLB機構に正式なポスティング申請を行い、岡本選手は交渉可能期間内にメジャー30球団と契約交渉を進めることになる。移籍先が決まれば、球団は譲渡金を受け取る見込みで、額は契約内容に応じて数億円規模になるとみられる。
岡本選手は「日本で培った打撃技術とチームプレーの精神を世界に示したい」と語り、海外挑戦への強い覚悟を示した。
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