岐阜県立高校の男性教諭、女子生徒2人にSNSで4300通超の私的メッセージ 県教委が停職6カ月の懲戒処分

岐阜県教育委員会は10月24日、県立高校に勤務する24歳の男性教諭が、在籍する学校の女子生徒2人に対し、SNSを通じて約4300通の私的メッセージを送信していたとして、停職6カ月の懲戒処分にしたと発表した。

教諭はLINEなどのメッセージアプリを使用し、2023年秋から2024年にかけて、複数回にわたり女子生徒らと私的なやりとりを繰り返していたという。

メッセージの内容には、教諭自身の私生活や感情、休日の過ごし方などが含まれており、教育活動とは無関係の私的交流と判断された。

■ 教諭「娘のような存在で特別な関係を築きたかった」

県教育委員会の発表によると、男性教諭は「信頼されたい、特別な関係を築きたかった」と説明しており、生徒に対して「娘のような存在だと思っていた」と述べている。

一方で、メッセージの送信内容には、個人的な感情の吐露や私的な相談を含むものもあり、教育者として不適切な関係性を築いたと判断された。

県教委は「教育的立場を逸脱した行為であり、明確なSNS利用禁止規定に反する」として、懲戒処分に踏み切った。

■ 約4300通のメッセージ 深夜帯の送信も確認

調査によると、男性教諭はおよそ半年間にわたって、女子生徒2人に対し約4300通のメッセージを送信。

一部は深夜や休日にも送信されていたことが確認されており、内容には「今日の授業よかった」「元気がないけど大丈夫?」などの他、プライベートな話題も含まれていたという。

なお、生徒側からの返信は限定的であり、当該行為を不快に感じた生徒の一人が保護者を通じて学校に相談したことで発覚した。

■ 学校が調査 教育委員会が処分を決定

報告を受けた学校が内部調査を実施し、県教育委員会に報告。

県教委は複数の生徒や職員から事情を聴取したうえで、男性教諭の行為が「教育公務員としての信用を著しく失墜させるもの」に該当すると判断した。

その結果、10月24日付で停職6カ月の懲戒処分とし、同校から別の教育機関の事務職に配置転換する方針を明らかにした。

■ 教諭は反省の意を示す

男性教諭は「軽率な行動で生徒や保護者に不安を与えた。深く反省している」と述べており、教育現場への復帰は未定とされている。

県教委によると、教諭に対してはハラスメント防止研修とSNS利用に関する再教育プログラムを受講させる予定だという。

■ SNS利用ルール違反として厳重処分

岐阜県教育委員会では、県立学校に勤務する教職員に対してSNSでの生徒との個人的連絡は禁止されており、連絡が必要な場合は学校を通じて行うよう定められている。

今回の行為はその規定に明確に違反するものであり、県教委は「職務上の立場を利用した不適切な接触」として厳重に処分した。

■ 再発防止へ 教員向けガイドライン強化を検討

県教育委員会は、今回の事案を受けて教員向けガイドラインの見直しとSNS利用ルールの強化を検討している。

具体的には、教職員研修での事例共有、管理職による定期的なチェック体制の導入、生徒や保護者への周知徹底を進める方針。

また、県内全ての県立高校を対象に、SNS利用実態の緊急調査を行うことも検討されている。

■ 教育委員会のコメント

岐阜県教育委員会の担当者は記者会見で次のように述べた。

「生徒と教員との信頼関係は教育の根幹である。今回の事案は誠に遺憾であり、再発防止のための研修とガイドライン強化を直ちに実施する。」

また、「県民の信頼を回復するため、教職員の意識改革を徹底していく」とした。

■ 過去にも全国で類似事案

近年、SNSを介した教員と生徒間の私的連絡が問題視されており、文部科学省は2023年度から全国の教育委員会に対して「SNS利用ルールの徹底」を求めている。

2024年度には、教職員が生徒に不適切なメッセージを送った事例が全国で十数件報告されており、各地で同様の懲戒処分が相次いでいる。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

アーカイブ