渋谷区アパート解体現場の浄化槽から乳児遺体 警視庁が死因と経緯を捜査 保存処理の可能性も

東京都渋谷区元代々木町のアパート解体工事現場で10月29日午後、浄化槽内から衣服を着ていない乳児とみられる遺体が発見された。警視庁代々木署によると、作業員が解体作業中に浄化槽を撤去した際、内部に不審物があるのを見つけ通報した。捜査員が確認したところ、人の乳児と推定される遺体が確認されたという。

遺体は大部分に損傷が見られず、腐敗の進行が抑えられている状態だった。近くには割れた瓶が複数落ちており、内部にはホルマリンのような刺激臭のある液体が残っていたことから、警視庁は何らかの保存処理が施されていた可能性があるとみて鑑識作業を進めている。性別や死亡時期は不明で、乳児の身元・死因特定のため司法解剖を行う方針。

遺体が発見された集合住宅は10年以上前に建てられた木造アパートで、当時は別の建物が存在していたとの情報もある。近隣住民への聞き取りでは「以前、医療関係者が利用していた施設があった」という証言が寄せられており、警視庁は建物の履歴や当時の入居者情報を含め、慎重に捜査を進める。

現場は小田急線代々木八幡駅からほど近い住宅街。周辺住民は突然の規制線に驚き、現場近くに住む40代女性は「長く住んでいる場所だけに、こんなことが起きるとは信じられない」と不安を口にした。

警視庁は、事件性の有無を見極めるため以下の点を重点的に捜査しているという。

・遺体が浄化槽に置かれた経緯

・保存処理の意図の有無

・過去の失踪届や医療機関関連事案との照合

・出生届が提出されていない乳児との関連性

乳児遺体が見つかる事件は国内でも稀ではあるが、出生届が提出されないまま死亡する事案は毎年一定数確認されており、厚生労働省は「妊産婦支援体制の強化が必要」と指摘している。

警視庁は「身元の特定と経緯の解明に全力をあげる」とコメント。情報提供を呼びかけており、どんな小さな情報でも寄せてほしいとしている。

周辺では、解体作業が一時停止され、捜査が続けられている。遺体が発見された状況からは、長期間にわたり存在が見過ごされてきた可能性が高く、事実関係の究明が急がれている。

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