気象庁、福井・兵庫北部など5地域に竜巻注意情報 上空寒気流入で不安定化 西日本各地で雷雲発達

日本気象庁は11月10日早朝、福井県、兵庫県北部、滋賀県北部、岐阜県美濃地方、鳥取県東部の5つの地域に対し、突風や竜巻が発生しやすい気象状況になっているとして、今年初の「竜巻注意情報(第1号)」を発表した。この情報は同日午前7時30分まで有効とされ、北陸から近畿、山陰地方にかけて広範囲で大気の状態が不安定となっている。

気象庁によると、日本海を進む低気圧に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込み、上空には氷点下30度近い寒気が流入している。このため、対流雲が急速に発達し、局地的に雷を伴う突風や短時間強雨の恐れがあるという。特に午前7時前後には、日本海沿岸や内陸部で積乱雲が次々と形成される可能性があり、「竜巻などの激しい突風に十分注意し、黒い雲の接近を感じたらすぐに頑丈な建物に避難してほしい」と注意を呼びかけている。

兵庫県豊岡市や福井県坂井市では、夜明け前から断続的な雷鳴が聞かれ、SNS「X」上では「空が一瞬昼のように光った」「突然の突風で車が揺れた」などの投稿が相次いでいる。滋賀県長浜市では一部で停電が発生し、関西電力が復旧作業を進めている。岐阜県郡上市でも短時間強雨が観測され、消防が市民に対して屋外活動の自粛を呼びかけた。

鳥取県東部では、沿岸部で竜巻を思わせる渦巻状の雲が目撃され、地元住民が動画を撮影して投稿するなど警戒感が広がっている。気象庁の担当者は「現時点で竜巻の発生は確認されていないが、上空の風の流れが急変しており、局地的な突風のリスクが高まっている」と説明した。

各自治体は午前6時以降、防災無線やX(旧Twitter)を通じて注意喚起を実施。兵庫県豊岡市は「空の様子が急変したら田畑や河川からすぐに離れてください」と投稿。岐阜県関市でも「雷雲接近時は車の運転を控え、建物内で身を守って」とする広報を流した。福井県防災危機管理課は午前6時半の時点で「県内で風速15メートルを超える突風を観測した地点がある」と発表している。

専門家によると、今回の注意情報は冬型気圧配置が早い時期に形成されたことが背景にあるという。気象予報士の分析では「11月上旬としては異例の寒気流入で、日本海側を中心に積乱雲が発達しやすい。特に地形の影響を受けやすい美濃地方や但馬地方では、局地的な風害の可能性もある」と指摘している。

気象庁は今後も北陸から東海、関西にかけて雷雨が発達しやすい状況が続くとしており、昼前にかけて第2報を出す可能性があるとした。なお、午前7時現在、JR西日本による運転見合わせや高速道路の通行止めは確認されていない。

今後も各地で突風や竜巻に注意が必要であり、気象庁は引き続き「発達した積乱雲の下では落雷・竜巻・ひょうの恐れがある」として、最新の気象情報を確認するよう呼びかけている。

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