三陸沖でM6.2の地震 気象庁「今後1週間、M7クラスの地震発生の可能性」警戒呼びかけ

気象庁によると、11月10日午後4時23分頃、三陸沖を震源とするマグニチュード6.2の地震が発生した。青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県など広い範囲で最大震度3を観測し、東北地方を中心に揺れを感じた。現時点で人的被害や建物損壊などの報告は入っておらず、津波被害の心配はないとされている。

この地震の震源は、深さ約40キロ付近と推定され、太平洋プレートと北米プレートの境界付近にあたる。気象庁は、9日に発生したマグニチュード6.9の地震以降、同海域で地震活動が活発化していると指摘し、「今後1週間程度は同規模またはそれ以上の地震が発生するおそれがある」として、後発地震注意情報を発表した。

気象庁地震情報課の担当者は「プレート境界でのひずみの解放が断続的に進んでいる可能性がある。9日の地震が誘発要因となって周辺で余震活動が拡大している」と説明。特に東北沿岸部では、強い揺れや小規模な津波を伴う地震が再び発生する可能性があるため、今後1週間は十分な警戒を求めている。

今回の地震では、青森県八戸市、岩手県宮古市、宮城県気仙沼市などで震度3を観測したほか、秋田県や山形県内でも震度2を記録。福島県や関東北部でもわずかな揺れが感じられた。沿岸部の一部では海面に数センチ程度の変動が確認されたが、津波注意報や警報は発令されていない。

東北地方では9日夕方に発生したM6.9の地震に続くもので、わずか1日あまりで再び強い揺れを観測したことから、住民の間では不安の声も上がっている。SNS上では「また三陸沖か」「余震が続いて眠れない」「津波の心配はないのか」といった投稿が相次ぎ、自治体や気象庁の発信する防災情報を注視する動きが広がっている。

専門家の間では、今回の連続地震がプレート境界の一部に蓄積していた応力変化を誘発しているとの見方が強い。東北大学の地震学者は「11年前の東日本大震災以降、三陸沖では断続的にM6〜7クラスの地震が起きており、特定の震源帯に歪みが再集中する周期的傾向が見られる」と指摘する。

気象庁は、余震活動がさらに活発化する可能性を踏まえ、沿岸地域においては地盤の緩みや土砂災害にも注意するよう呼びかけている。特に岩手県沿岸部や宮城県北部では、9日の地震以降に小規模な地滑りや崖崩れが報告されており、降雨時にはリスクが高まるとして警戒を促した。

また、東北電力やNTT東日本などのインフラ各社も点検を実施中で、送電線・通信設備などへの影響は今のところ確認されていない。鉄道各社も一時的に運転を見合わせたが、午後5時過ぎに順次運転を再開している。

気象庁は「9日の地震を主震とみるかどうかの判断はまだ早い」としており、今後の観測データを精査した上で、地震活動の評価を更新する方針だ。住民には引き続き、家具の固定や避難経路の確認など、平時からの備えを求めている。

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