品川・大井町駅で54歳男が線路にコーンと看板を投げ込み逮捕 「むしゃくしゃしてやった」供述に衝撃

東京都品川区のJR大井町駅近くで9月28日早朝、54歳の男が線路内に金属製の看板や三角コーンを投げ込み、列車の運行を妨害したとして警視庁が電車往来危険と威力業務妨害の疑いで現行犯逮捕した。逮捕されたのは住所・職業不詳の高沢信明容疑者(54)。警察の調べに対し「むしゃくしゃしてやった」と供述しており、犯行の動機に注目が集まっている。

事件が起きたのは午前5時台。高沢容疑者はJR大井町駅付近の跨線橋から、線路に向かって金属製の看板1枚と三角コーン数個を投げ込んだとされる。投げ込まれた物体は線路上に散乱し、通過予定だった京浜東北線と東海道線の列車がそれぞれ約12分と20分間停車。複数の列車が遅延し、早朝の通勤ラッシュに影響が出た。警視庁によると、幸い乗客や運転士にけがはなかったという。

現場を管轄する大井警察署は、監視カメラ映像や目撃証言などから高沢容疑者を特定。事件発生直後に駅近くを歩いていたところを発見し、緊急逮捕した。取り調べに対して容疑者は「イライラして衝動的にやった」「誰かを狙ったわけではない」と話しているが、警察は投げ込んだ経緯や精神状態などを慎重に調べている。

線路内に物を投げ込む行為は、最悪の場合脱線事故や死傷者を出す危険があり、刑法上の「電車往来危険罪」に問われる可能性がある。警視庁関係者は「わずかな衝動で多くの人命を危険にさらした極めて悪質な行為」として厳しく非難している。

JR東日本によると、この影響で約1,500人の通勤客に影響が出たとみられ、現場では一時的に警笛が鳴り響き、駅員や警察官が安全確認に追われた。駅周辺では「朝からサイレンの音が響き、何事かと思った」「線路を見たらコーンが散乱していた」と驚く声が相次いだ。

高沢容疑者は事件当時、酒に酔った様子はなかったとされ、単独での犯行とみられる。警察は動機に計画性があったか、また過去にも同様の迷惑行為を行っていなかったかを調べる方針。

鉄道関係者の間では、線路内侵入や物投げ込みといった行為が後を絶たない現状に警鐘が鳴らされている。国土交通省によると、2024年度には全国で少なくとも200件以上の「鉄道妨害行為」が確認されており、その多くがSNS投稿目的やストレス発散を動機としていたという。

今回の事件では、人的被害こそ出なかったものの、一歩間違えば列車事故につながる可能性があり、警察は「軽い気持ちでの行為でも、重大な犯罪になる」として警戒を強めている。

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