PANDORA、ロングテイルと事業提携 VTuber×映像技術で新市場開拓へ

VTuber事業を手がける株式会社PANDORA(東京都渋谷区)は30日、映像制作会社の株式会社ロングテイル(東京都港区)と新たに事業提携契約を結んだと発表した。急速に拡大する動画市場において、両社が持つ技術と創造性を組み合わせ、企業や自治体向けに新しい映像制作ソリューションを展開していく。

映像表現は、広告やプロモーションの枠を超え、企業のブランディングそのものを左右する存在へと変化している。特に、ショート動画やSNS向けの縦型映像、VTuberを活用した企画など、視聴者の共感や体験を重視するスタイルが広がるにつれ、単なる動画制作では届かない表現のニーズが高まってきた。

こうした状況の中で、PANDORAはタレントとバーチャルタレントの垣根を越える「XTuber(クロスチューバー)」という独自の概念を打ち出してきた。AI技術も積極的に導入し、リアルとバーチャルの双方を舞台に活動する次世代型タレントの育成やIP設計に力を注いでいる。一方、ロングテイルはテレビ番組や配信番組の制作を数多く手がけ、ドキュメンタリーから恋愛リアリティ番組まで幅広いジャンルで高い評価を受けてきた。地上波からWeb番組まで対応する制作力は業界内でも知られた存在だ。

今回の提携は、こうした両社の強みを組み合わせ、映像制作の新しいモデルを作り出すことを目的としている。PANDORAのIP設計力やキャラクター活用のノウハウと、ロングテイルの撮影・編集・演出における技術力が重なることで、従来とは異なる映像表現が可能になると見込まれている。単なるプロモーション動画ではなく、物語性やキャラクター性を重視した共感型の映像を企業やブランドに提供できる点が特徴だ。

両社は今後、企業向けのプロモーション映像や、地域活性化を目的とした観光動画、さらにはVTuberやバーチャルタレントを用いたPR企画など、多様な領域で共同プロジェクトを進める方針だ。また、ショート動画プラットフォーム上で展開する量産型コンテンツの開発や、新しいIPフォーマットの共同創出にも取り組むとしている。

ロングテイルは「期待に応えて、予想を裏切る。」を制作理念に掲げ、視聴者の“リアル”を捉えた番組づくりを得意とする。代表的な作品には、テレビ東京の「世界!ニッポン行きたい人応援団」、TBSの「恋んトス」シリーズ、フジテレビ「モシモノふたり」などがある。

一方のPANDORAは、「作ろう。世界中の誰かの居場所を」を掲げ、エンターテインメントを通じた社会的な居場所づくりを目指してきた。現代的な孤立やコミュニティ格差といった課題に向き合い、バーチャルタレントの可能性を広げるプロジェクトを推進している。XTuber事業もその一環であり、リアルタレントとバーチャルタレントを統合する新しい活動モデルで市場開拓を続けている。

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