ハンファ委託管理不動産投資会社、資産規模1兆5千億円超に拡大

韓国の不動産投資信託(REIT)であるハンファ委託管理不動産投資会社が、急速な資産拡大と収益成長を背景に存在感を強めている。同社は2022年5月設立、2023年3月に韓国取引所の有価証券市場に上場した比較的新しいREITで、ハンファグループ傘下の資産運用会社による委託運用を受けている。

2025年7月期の決算によると、売上高に相当する営業収益は約261億ウォン、営業利益は約154億ウォンを計上し、最終的な当期純利益は約60億ウォンとなった。前年以前と比較しても増収増益基調が鮮明で、不動産賃貸収益の積み上げが順調に進んでいることがうかがえる。

財務面では、総資産が約1兆5,786億ウォンに達し、設立当初から短期間で大きく規模を拡大させた。資産の大半は投資用不動産などの非流動資産で構成されており、安定的な賃料収入を生む物件の取得を積極的に進めてきた構図が読み取れる。一方で、負債総額は約8,878億ウォンに上り、長期借入金がその中心を占めている。

自己資本は約6,908億ウォンで、自己資本比率は45%台を維持しているものの、負債比率は依然として100%を超える水準にあり、借入依存型の財務構造であることは否めない。もっとも、REITという事業特性を踏まえれば一定のレバレッジは想定内とも言えるが、金利動向次第では収益への影響が懸念される。

損益計算書を見ると、営業利益率は60%前後と高水準を維持しており、賃貸事業の収益性は極めて高い。一方で、金融費用は年々増加しており、2025年には約201億ウォンに達した。金利負担の増大が今後の純利益を左右する要因となる可能性がある。

キャッシュフロー面では、営業活動による現金収入が着実に増加している点が特徴的だ。2025年には営業活動によるキャッシュフローが約165億ウォンとなり、安定した現金創出力を示した。一方、投資活動では大規模な不動産取得を背景に過去には巨額の資金流出が見られ、財務活動による資金調達でこれを補ってきた経緯がある。

売上高、営業利益、純利益はいずれも高い成長率を記録しており、2025年には売上高が前年比で2倍超、営業利益は約1.4倍に拡大した。資産規模の拡大とともに収益性も向上している点は、市場から一定の評価を受ける要因となっている。

ハンファ委託管理不動産投資会社は、ソウル市内の優良不動産を中心にポートフォリオを拡充しており、今後も追加取得による成長戦略を描いているとみられる。ただし、金利上昇局面における借入コストの増加や、不動産市況の変動が収益に与える影響については、引き続き注視が必要となりそうだ。

急成長を遂げる一方で、財務の安定性と成長の持続性という二つの課題をいかに両立させるか。韓国REIT市場の中でも注目を集める存在として、同社の今後の経営判断が問われている。

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