宮崎県延岡市の延岡学園高等学校で発覚した野球部員による女子生徒の裸動画無断録画・共有問題をめぐり、学校側への電話取材により、関与人数、共有経路、警察対応の詳細が明らかになった。
本件は、被害生徒の友人が「動画が出回っている」と認識し、本人とともに生徒指導部へ相談したことをきっかけに発覚した。学校はこの時点で事案を把握し、即座に宮崎県警延岡署へ相談。以降は警察主導での対応が進められた。
学校の説明によると、男子生徒Aが女子生徒とのやり取りの中で動画を無断で撮影・保存し、その後、男子生徒BがAの携帯端末を開いて動画を自身の端末へ移動。さらに、2年生のグループLINE(28人)に投稿した。
部内では一部の生徒が「問題になる」と指摘し、拡散の拡大は確認されていないとされるが、警察は事実関係の特定のため、野球部員全員(1年生から3年生)の携帯端末を確認。さらに動画共有の中心となった2年生については、追加で2回目の確認が行われた。
この確認作業は、警察官2〜3人が来校し、生徒1人ずつ個別に対応する形で実施された。学校側の立ち会いは認められず、校長も調査の場に入ることはできなかったという。
警察による確認の結果、外部への拡散は確認されていないと説明されている。
関与について学校は、A・B両名に加え、グループ内の26人を含む計28人が関係したと認識しているとした。
処分については、動画の撮影および共有に関与したA・Bの2名を自主退学とした一方、それ以外の生徒については処分を行っていない。
校長は、「本来であれば退学も考えられる事案」としたうえで、単位喪失による進路への影響を考慮し、転学を前提とした教育的配慮として自主退学としたと説明した。
被害生徒への対応については、昨年7月頃に登校が難しい状況となったことを学校が把握し、一時的に自宅待機、その後は保健室で過ごす対応を経て、現在は教室へ通える状態まで回復しているという。
支援体制としては、養護教諭や女性職員を中心に対応し、校内でのカウンセリングおよび定期的な面談を実施しているとした。
保護者への謝罪は、2025年7月から8月にかけて、校長および教頭が直接訪問して実施された。その際、保護者からは「被害生徒を守る学校であってほしい」という強い要望が示されたという。
一方で、部活動内におけるスマートフォンの使用について、学校側はこれまで生徒指導や警察による講演などを通じ、SNSリテラシーや人権教育を行ってきたと説明した。
しかし校長は、「訴えがまだ足りなかった」と述べ、今回の事案を受けて臨時の全校集会を開催し、「スマートフォンの使用を禁止する」という表現も用いて再発防止を訴えたと明かした。
今回の件について校長は、
「学校は安全な場所である。被害生徒を守ることが一番」としたうえで、
「周囲からさまざまな目で見られる中で、学校全体として態度を改めていく」と述べた。
また、今回の事案について「悲しい」との認識も示した。
本件はすでに宮崎県高野連へ文書で報告されており、現時点では口頭注意にとどまっている。今後、日本高野連が対応を判断するかどうかについては、学校側も把握していないとしている。
今回の一連の対応では、学校内部ではなく警察主導で調査が進められた点、そして複数生徒が関与した集団内での共有が発生していた点が明らかとなった。
教育現場におけるスマートフォン管理と指導のあり方に加え、組織としての対応の在り方が問われる事案となっている。
厚い雲

コメント