福岡県北九州市の芳野病院は2026年4月16日、看護師による患者の不適切なSNS投稿問題について謝罪し、処分方針を公表した。一方で、本件は当方の取材段階で「担当者不在」を理由に調査が進んでおらず、対応が遅れていた実態が明らかになっている。

芳野病院の公式発表(病院ホームページより)
問題の投稿は2025年1月頃、院内で撮影された病衣姿の患者と看護師本人の画像を加工し、Instagramのストーリーズに非公開投稿されたもの。投稿には「ゾンビみたいに」「寝てよwwwwww」といった軽い表現が添えられていた。閲覧者を通じて外部に共有され、SNS上で拡散したことで発覚した。
当方は発覚直後から院内関係者および複数の情報提供者から証言を得ており、前回取材時点で病院側は「担当者が不在のため詳細確認ができていない」と説明していた。その後の調査で投稿の実在と関係者が特定され、今回の公式発表に至った。
病院は投稿が同院の看護師によるものと認定し謝罪。当該看護師には就業規則に基づく処分を行うとともに、監督者の責任を明確にするとした。あわせて全職員への倫理教育とSNS利用研修を実施し、院内でのスマートフォン使用ルールの厳格化とコンプライアンス体制の強化を進めるとしている。病院長の竹井孝文氏は、管理および教育体制の不備を認め、組織体制の見直しを進める考えを示した。
医療現場では患者の個人情報と尊厳の保護が最優先とされるが、今回の事案では院内での撮影行為に加え、軽率な表現を伴う投稿が外部に流出した。患者本人だけでなく家族に対しても不安や不信感を与える結果となり、医療機関としての信頼を損なう事態となった。
今回の問題は一職員の行為にとどまらず、調査が止まっていた初動対応も含め、組織としての管理体制が問われる事案となっている。患者と家族の信頼を回復するためには、具体的な運用の見直しと再発防止の実行が求められる。
厚い雲


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