中国運輸局、岡山の運送会社に7日間事業停止 過労防止違反など22件

中国運輸局は5月12日、貨物自動車運送事業法などに違反する事実が確認されたとして、岡山市北区の運送会社「丸勝荷役運輸」の営業所に対し、7日間の事業停止処分を行ったと発表した。

処分対象は、岡山市北区御津伊田にある同社営業所。事業停止期間は5月12日から18日までの7日間で、あわせて事業用トラック3台についても、それぞれ147日間の使用停止処分となった。車両使用停止は合計441日車にのぼる。

中国運輸局によると、同社では運転手の過労運転を防ぐための措置が十分に取られていなかったほか、車検切れ車両の運行、点呼記録の不備、運行指示書の未作成、事故記録の未作成など、あわせて22件の違反が確認された。

監査のきっかけとなったのは、過去の行政処分後に必要な改善報告が行われていなかったことだった。岡山運輸支局は同営業所に対し、複数回の監査を実施。その結果、安全運行に関わる基本的な管理体制に多くの不備があったと判断した。

主な違反には、運転者の拘束時間に関する基準違反、疾病や疲労のおそれがある状態での乗務、保安基準に適合しない車両の運行、有効な車検証のない車両の使用などが含まれる。いずれも、ドライバー本人だけでなく、荷主や道路利用者の安全に関わる重大な項目だ。

同社は過去にも行政処分を受けていた。2023年1月には、19件の違反が確認され、車両使用停止と文書警告を受けている。今回の処分は、その後も改善が十分に進んでいなかったとみられる点で、より重い意味を持つ。

中国運輸局管内では近年、岡山県内や広島県内の運送事業者に対する行政処分が相次いでいる。特に、過労運転防止、点呼記録、運行指示書、健康管理に関する違反は、運送業界全体の課題として浮かび上がっている。

背景には、トラック運転手の労働時間規制が強化された「2024年問題」以降、運行管理への目が一段と厳しくなっている事情がある。ドライバー不足が続く中でも、無理な運行や記録不備が許されるわけではない。安全を軽視した運行は、重大事故につながるおそれがある。

7日間の事業停止は、運送会社にとって小さな処分ではない。配送予定、荷主との取引、車両の稼働、人員配置にも影響が出る可能性がある。さらに、3台のトラックが長期間使えなくなることで、営業所の運行体制にも大きな制約がかかる。

今回の処分は、単なる書類上のミスではなく、過労防止、車両管理、点呼、事故報告、運転者教育といった安全運行の基本部分で多数の不備が確認された事案だ。

物流は地域経済を支える重要な基盤である一方、ひとたび管理が甘くなれば、道路上の安全を脅かす。丸勝荷役運輸には、今回の処分を受け、運行管理、労務管理、車両管理、記録管理を抜本的に見直すことが求められる。

中国運輸局は今後も、法令違反が確認された運送事業者に対し、厳正に対応する方針だ。岡山の運送業界にとっても、今回の行政処分は安全管理の徹底を改めて迫るものとなった。

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