【独自】「バイクが戻らない、店主とも連絡つかず」 多摩サイクル“夜逃げ疑惑”で被害者130人超に 修理預かり中のまま閉店、SNSで怒りと悲嘆広がる

東京都東村山市にあるバイク販売修理店「多摩サイクル」(運営:株式会社ベーリン)が突然営業を停止し、預けていたバイクが返却されないまま、店主と連絡が取れなくなっている――。そんな衝撃的な告発が、2025年7月11日にX(旧Twitter)へ投稿され、瞬く間に拡散された。

発端となった投稿は、「スズキ車の修理を頼んでいたバイク屋『多摩サイクル』が夜逃げされた」と題されたもので、現地の様子を写した数枚の写真とともに被害を訴えている。「バイクは店内にあるが施錠されており持ち出せない」「手付金10万円も消えた」「すでに被害者の会には90人が集まっている」と記されていた。

被害者男性提供

本紙では投稿者の男性に取材を行い、詳細を伺った。

男性によると、事件の端緒は今年3月初旬に遡る。「自宅から近かったことや、当時ネット上での評価も悪くなかったことから、スズキのバイクのオーバーヒート修理を依頼した。とくに契約書はなく、その場で車体を預け、手付金として10万円を支払った」と説明する。

その後、店舗からは「少し重めの修理になるため、時間がかかる」との説明を受けたため、男性も急ぎは求めておらず、修理完了の目安については「通常1カ月程度だろう」と見込んでいた。

3月中には、逆輸入車ゆえに店舗側で部品の発注ができないとの理由で、「オーナーから部品の調達をお願いされた」として、自身で部品をネット購入し店舗へ持ち込んだという。

ところが、それ以降の動きは一向に進まず、男性は「月に一度ほど、電話や直接来店して状況を尋ねていたが、整備士の体調不良などを理由に修理は止まったままだった」と振り返る。5月19日には、「メカニックが体調を崩していたが戻ってきたので、これから進める」と説明を受けたという。

そうした中、7月10日の夜、何気なく「多摩サイクル」と検索してみたところ、「多摩サイクル 夜逃げ」「連絡つかない」といった不穏な文字列が並んでいることに気付き、慌ててSNSなどで情報を収集。すると、同様の境遇にあるユーザーが多数存在することが明らかになった。

「オーナーのA氏とは連絡が取れず、自宅を訪ねても不在。ほかの利用者も同様に困っており、現在は被害者が情報共有をするためのLINEグループ上に130人以上が集まっている」と男性は語る。中には「修理途中で放置されている」といった深刻なケースもあるという。

男性は、「被害届を東村山警察署に提出する予定。グループの中では、被害額が大きい方々を中心に告訴も検討されている」と語り、法的措置に向けた動きも本格化している。

また、男性は本紙の取材に対し、率直な胸の内も明かした。「もともとオーナーのAさんはバイクが好きで店を始めたはず。なぜ、こうなる前に一度立ち止まってリセットできなかったのか。怒りよりも悲しみが大きい」と心情を吐露。「夜逃げのような形で姿を消すのではなく、誠実に出てきて説明し、対応してほしい」と訴えた。

運営元である「株式会社ベーリン」は、東京都東村山市栄町3丁目3番5号に所在し、新車および中古バイクの販売・修理を主たる業務とし、東京都公安委員会より古物商許可証(第1250号)も取得していた。

なお、本紙では同社に対し、取材依頼を行っているが、記事掲載時点(7月12日午後8時30分)までに返答は得られていない。

SNS時代にあって、こうした「夜逃げ型倒産」や「預託商材持ち逃げ」への警戒は、一般消費者レベルでも高まっている。行政や警察が実態解明に動き出すなか、被害者たちの願いはただひとつ、「バイクを返してほしい」「説明してほしい」という素朴な想いに尽きる。

今後、刑事告発の成否や民事的な損害賠償の行方、そしてなによりオーナーが社会の場に姿を現すかどうかに注目が集まる。

【2025年7月16日10:41追記】現在、同社ホームページはアクセスできなくなっている。

(記者=あしたの経済新聞 編集部 荷品智樹 / TOMOSHIBI INFINITY 信用調査部 藤川勇典)

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