KPPグループHD 第1四半期は減収減益 欧州・中国不振で紙事業低迷

製紙原料や包装資材を手がけるKPPグループホールディングス(東証、コード9274)が8日発表した2026年3月期第1四半期連結決算(4〜6月)は、売上高が1,593億円と前年同期比1.9%減少し、営業利益は17億円で同42.8%減、経常利益は9億円で同57.8%減、純利益は12億円と同21.8%減となった。欧州や中国の景気低迷に加え、グラフィック用紙の世界的な需要減退と販売価格下落が響いた。前期のM&Aによってパッケージ事業やビジュアルコミュニケーション事業の売上は伸びたが、主力のペーパー事業の落ち込みを補いきれず、一時的な円高も減収要因となった。

営業面では、英国や一部地域で事業ポートフォリオ改革に伴うリストラを実施したことにより販管費が増加。さらに支払利息の増加が経常利益を押し下げた。一方、政策保有株式の売却などによる特別利益を計上し、純利益は2ケタを維持した。地域別では、北東アジアが国内グラフィック用紙の需要減や中国事業の低迷により売上高723億円、営業利益6億円と減収減益。欧州・米州は紙需要の不振が続き、売上高712億円、営業利益5億円にとどまった。これに対し、アジアパシフィックはオフィス分野やデジタル分野の好調、豪州でのパッケージ事業の堅調推移により、売上高153億円、営業利益5億円と増収増益を確保。不動産賃貸事業は修繕費減少で増益となり、売上高3億円、営業利益1億円を計上した。

6月末の総資産は3,546億円と前期末比26億円増加し、売上債権や現預金の増加が寄与した。負債は仕入債務や短期借入金の増加で2,712億円となり、54億円増加した。純資産は為替換算差の影響などで834億円と28億円減少し、自己資本比率は23.5%と前期末比1ポイント低下した。

配当は年間36円(中間18円、期末18円)を予定し、前期比2円増配とする。通期業績予想は売上高6,750億円、営業利益135億円、経常利益95億円、純利益80億円とし、いずれも前期比ほぼ横ばいで据え置いた。同社は新経営ビジョン「GIFT 2030」に基づき、事業ポートフォリオの転換やEビジネス強化、北米市場開拓、中国事業再構築に加え、紙の人工芝や容器リサイクルなど循環型社会への貢献事業を拡充し、2027年度には売上高7,500億円、営業利益200億円、ROE8%以上の達成を目指す方針だ。

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