東京科学大学・工大祭で爆破予告 2日目中止も安全確認後に13時再開 警察が犯行予告者を捜査中

2025年11月2日夕方、東京科学大学(旧・東京工業大学)の学園祭「工大祭2025」で、大岡山キャンパスを爆破するとの予告が大学に寄せられた。大学側は直ちに警視庁に通報し、来場者と学生の安全を最優先して同日夜の全イベントを中止した。警察によるキャンパス内外の点検・警戒が実施されたのち、翌3日午前には安全確認が完了し、大学は「安全を確認した上で、警備を強化しながら13時より学園祭を再開する」と発表した。

■ 爆破予告の概要と初動対応

関係者によると、爆破予告は2日午後6時ごろ、大学の問い合わせフォームを通じて送信されたもので、「11月2日夜に大岡山キャンパスを爆破する」との内容だった。大学職員が確認後、すぐに警察に通報。大岡山署と警視庁公安部が合同でキャンパス全域を封鎖し、建物や周辺の不審物を調査した。

大学は同日夜のイベントおよび模擬店の営業を全面中止とし、来場者にはSNSと構内アナウンスで「速やかに退場してください」と呼びかけた。学生・教職員約200人が誘導にあたり、混乱はあったものの大きな事故や負傷者は確認されなかった。

大学広報担当者は「学生や地域住民の安全を最優先に考えた判断だった。結果的に被害はなかったが、悪質な行為であり厳重に抗議する」とコメントしている。

■ 学内外への影響と学生の反応

「工大祭2025」は、東京科学大学にとって統合後初となる大規模な学園祭で、11月1日から3日にかけて開催予定だった。2日目の夜にはメインステージで有名アーティストのライブが予定されており、数千人規模の来場が見込まれていた。突然の中止発表により、学生や出演予定者の間では驚きと落胆の声が広がった。

SNS「X(旧Twitter)」では、

「せっかく準備してきたのに残念」

「安全第一だけど、悪質ないたずらは許せない」

「学生スタッフの迅速な誘導に感謝」

といった投稿が相次いだ。

一方で、会場近隣の住民からは「警察車両やヘリの音が夜まで響き、緊張した」「大学の判断が早くて安心した」との声も聞かれた。

■ 安全確認と再開の判断

3日午前、警視庁はキャンパス全域の点検を終了し、不審物が発見されなかったことを確認。大学は午前11時ごろ、公式サイトとSNSで「安全が確認されたため、13時から工大祭を再開する」と発表した。

再開にあたっては、入場時の荷物検査の強化、警備員の増員、ドローンによる上空警戒など、通常の倍以上の警備体制が取られた。大学関係者によると、来場者の安全確保のため、再開後も一部エリアを立入制限として運営しているという。

再開初日の午後、会場を訪れた来場者は「学生たちが笑顔で迎えてくれたのが印象的だった」「怖さもあったが、無事に再開されてよかった」と話していた。

■ 警察による捜査と背景

警視庁は現在、爆破予告を送った人物の特定を進めており、送信元の通信履歴やIPアドレスの追跡を行っている。脅迫や威力業務妨害の容疑での立件が視野に入っており、大学側とも連携して捜査が続いている。

関係者によれば、予告文には「大学の統合を許さない」といった文言が含まれていた可能性があり、東京科学大学と旧・東京工業大学・東京医科歯科大学の統合に反対する意見との関連性も注視されている。現時点で、警察は「特定の個人・団体との関係は確認されていない」としている。

■ 大学側の対応と今後の課題

東京科学大学は今回の事件を受け、今後の学内イベントにおける危機管理体制の見直しを進める方針を示した。大学広報は「今回のような事態が再発しないよう、警察や自治体と連携し、警備体制を恒常的に強化する」としている。

学生実行委員会の代表は、「学園祭は学生が主体となって作る場。安全を守るために多くの協力が必要だと実感した。残りの時間を精一杯やり遂げたい」とコメントした。

今回の爆破予告騒動は、学園祭という平和な文化活動を狙った悪質な脅迫事件であり、教育機関や地域社会に大きな心理的影響を与えた。警察は予告者の早期特定を急いでおり、大学側も「安心して文化を楽しめる環境づくり」を再構築していくと強調している。

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