
米大リーグ・ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手(31)が、2025年ナショナルリーグの指定打者(DH)部門で「シルバースラッガー賞」を受賞した。
通算4度目の受賞はイチロー(元マリナーズ)の3度を上回り、日本人選手として史上最多。さらに、3年連続受賞という偉業も達成し、名実ともにメジャー屈指の打者としてその名を刻んだ。
シルバースラッガー賞は、米メジャーリーグで最も優れた打者に贈られる名誉ある賞で、各ポジションごとに監督とコーチの投票によって選出される。
大谷の今回の受賞は2021年、2023年、2024年に続く4度目。2022年に投打二刀流としての調整に専念したため受賞を逃したが、それ以降の成績は圧倒的だ。
今季は打率.282、55本塁打、102打点、さらに50盗塁を記録。パワーとスピードを兼ね備えた“現代野球の完成形”としてメジャーリーグ関係者から絶賛を集めた。
ドジャース移籍2年目となる今季、大谷は打撃専念という新しいステージで再び開花した。
投手として右肘の回復期にある一方で、打撃成績は自己最高に近い数値をマーク。特に9月には月間打率.354、13本塁打を放ち、チームをポストシーズン進出へ導いた。
ポストシーズンでも勝負強さを発揮し、ドジャースのワールドシリーズ制覇に貢献。
米スポーツ専門局ESPNは「二刀流の象徴が、打撃専念でも世界最高の打者であることを証明した」と報じた。
シルバースラッガー賞の歴代受賞者には、デビッド・オルティーズ(通算7回)、ネルソン・クルーズ(4回)など球史を彩る名打者が名を連ねる。
大谷はこれでDH部門の通算受賞数で歴代2位タイに浮上し、日本人のみならずアジア出身選手としても前人未到の記録を打ち立てた。
現地メディアは「イチローを超えた唯一の日本人打者」と称え、米MLB公式サイトは「彼の存在そのものが野球の進化を象徴する」と伝えている。
今季のドジャースは強力打線を武器にリーグ制覇を達成。
中でも大谷の存在はチーム全体の戦術を変え、相手チームが“1番打者から警戒する”異例の状況を生んだ。
監督のデーブ・ロバーツ氏は「彼は数字以上にチームを変えた。精神的支柱であり、ベンチのムードメーカーでもある」と語り、リーダーとしての成長を高く評価した。
また、日本国内でも今回の受賞は大きな反響を呼んでおり、SNSでは「イチローを超えた男」「歴史が動いた」「まだ31歳でこれ」という投稿が相次いだ。
プロ野球OBの間でも「彼の打撃理論はメジャーで完全に確立した」「日本の野球少年が目標にする新しい時代が始まった」との声が上がっている。
一方で、大谷は受賞コメントで「イチローさんを超えたというより、まだ追いつけていないと思っている。
彼のようにチームを勝たせる選手になりたい」と謙虚に語り、記録よりもチーム貢献を重視する姿勢を示した。
また、投手としての復帰についても「来季は再びマウンドに立てるよう調整を続けている」と明かし、二刀流完全復活への意欲を見せた。
今季を象徴する一打として語り継がれるのが、ワールドシリーズ第5戦で放った55号ホームラン。
チームを逆転勝利に導いたその一打は、「彼の野球人生の到達点の一つ」と米紙ロサンゼルス・タイムズは評した。
大谷翔平という存在が、もはや「記録を塗り替える選手」ではなく、「野球そのものを再定義する選手」であることを、改めて世界に証明したシーズンとなった。
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