東京衡機、元専務取締役らを提訴 水増し請求で3億4千万円超の損害賠償請求

東証スタンダード上場の株式会社東京衡機(神奈川県相模原市)は令和7年12月15日、同社および子会社が、元取締役らに対し損害賠償を求める民事訴訟を横浜地裁に起こしたと発表した。請求額は総額3億4426万831円。

訴えを提起したのは、東京衡機と、同社から新設分割された東京衡機エンジニアリングの2社。訴状によると、被告は、東京衡機の元専務取締役で、東京衡機エンジニアリングの元代表取締役社長だった人物(A1)のほか、関係先としてA2(会社)とその代表者A3、さらにA4の計4者。氏名の表記は、令和6年3月29日に公表した第三者委員会の調査報告書に合わせたとしている。

訴訟は令和7年12月5日付で横浜地裁に提起。請求の根拠は不法行為に基づく損害賠償(民法719条)で、会社側は、水増し請求によって生じた損害に加え、監査費用や報告書等の修正費用、弁護士費用なども含めて請求している。

請求の趣旨として同社は、A1について「本件で主導的かつ中心的な役割を果たした」とし、損害全額の支払いを求める一方、A2およびA3には2億7875万5831円、A4には1億4120万2439円の支払いを求め、いずれも令和5年4月28日から支払済みまで年3分の割合による遅延損害金も請求するとしている。

同社が訴訟に踏み切った理由として挙げたのが、第三者委員会の調査報告書だ。報告書では、A1が取引先とされるB社、C社を介し、東京衡機側に水増し請求を行ったうえ、その資金の一部をA3やA4らに受領させ、費消させたなどとして、会社側に計3億4426万831円の損害を与えたと整理されている。

会社側は、調査結果を受けて再発防止策を進める一方、まず刑事面での対応を取ったと説明。神奈川県警に告訴し、令和6年11月13日にはA1が会社法違反(特別背任)の容疑で逮捕された。A1はその後、正式裁判に付されたが、同社によると現時点までに弁償は行われていないという。

こうした経緯を踏まえ、同社は告訴対応を担った法律事務所に民事訴訟も委任。取締役会で訴状案を確認したうえで、A1の刑事裁判で控訴が棄却された翌日、提訴に踏み切ったとしている。

同社は「本件の進捗や業績への影響を含め、開示すべき事項が生じた場合は速やかに公表する」としている。

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