国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(以下、量研機構)が令和7年1月8日、那珂フュージョン科学技術研究所(茨城県那珂市)における設備調達の落札者情報を公示した。次世代エネルギー開発を見据えた核融合研究の要となる装置群が、総額70億円超の契約を通じて導入される。
国内外注目の核融合研究を支える装置群
公示された調達内容は、核融合炉関連設備や高精度測定装置など計10件。一部は随意契約によるものも含まれ、調達方式や契約額などの詳細が公開されている。
最も高額な案件は、株式会社日立製作所(東京都千代田区)が落札した「ITER NBI高電圧電源直流発生器の製作」で、契約額は47億1,570万円に上る。
競争入札で明らかになった研究への期待
その他の調達案件では、以下のような設備が落札されている。
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真空紫外分光器波長装置(株式会社日本レーザー) | 契約額3,212万円 高度な分析機器で、核融合実験の精密化に貢献する。 |
JT-60SAトカマク本体ポートアクセス整備(株式会社NAT) | 契約額4,455万円 国内開発の核融合炉を支える重要設備である。 |
中性子計測装置(産業科学株式会社) | 契約額7,150万円 研究データの高精度化に向けた鍵を握る。 |
抵抗性壁モード抑制コイル電源設備(松伏電気工業株式会社) | 契約額5,104万円 炉の安定稼働を支える重要な技術だ。 |