千葉銀行(千葉市中央区)が千葉興業銀行(東証プライム・8337)の筆頭株主となる。3月28日、千葉興業銀行が発表したところによると、同日付で千葉銀行が海外ファンドのアリアケ・マスター・ファンドから同行株式を取得し、議決権ベースで約19.93%を保有する見通しとなった。
今回の株式取得は、千葉銀行が同日公表した「株式会社千葉興業銀行(証券コード8337)株式の買集め行為に該当する株式取得に関するお知らせ」に基づき明らかとなったもので、千葉銀行とアリアケ・マスター・ファンドとの間で、千葉興業銀行の株式1,181万2,000株(議決権数11万8,120個)の譲渡契約を締結したもの。契約が実行されれば、同ファンドは筆頭株主の地位を失い、千葉銀行が新たにその地位に就くことになる。
千葉興業銀行は、「地域のお客さまや地域社会の持続的な発展への貢献とともに、当行の企業価値向上の観点より、今後千葉銀行との間で関係の強化に向けて協議・検討を進める予定」としており、今後の動向に注目が集まる。
一方、千葉銀行はこれまで、千葉県内を中心に強固な地盤を築いており、単独行としても地銀大手の一角を占める。今回の取得によって、同県内に拠点を置く二行の資本関係が初めて生まれることとなり、地銀再編の波がいよいよ千葉にも及んだ形だ。