人材サービス大手のパソナグループ(東証プライム・2168)は27日、2025年5月期決算において特別損失を計上するとともに、同期の通期連結業績予想を下方修正すると発表した。特別損失の主因は、2025年大阪・関西万博への出展に関連した費用で、同社は総額約48億円を特損に計上する見通しだ。業績は想定を大幅に下回り、赤字幅はさらに拡大する見込みとなった。
万博会場で展開中のパビリオン「PASONA NATUREVERSE」は、来場者数が累計100万人に迫る人気を博していたが、閉会後に予定していた兵庫県淡路島への移設計画が頓挫した模様。移設不能により使用不能となる設備費用等が今期中に臨時費として膨らみ、特損計上に至った。
業績予想の修正内容によれば、売上高は従来予想の3,200億円から3,092億円へと1,080億円の減少に見直され、営業損益は17億円の黒字から12億5,000万円の赤字へ転落。経常損益も20億円の黒字予想から4億5,000万円の赤字見込みとなった。最終損益(親会社株主に帰属する当期純利益)は、従来の43億円の赤字見通しから、さらに拡大し86億5,000万円の赤字となる見通しで、前期(95億円の黒字)からの落差は極めて大きい。
パソナグループは昨年、連結子会社の株式売却により、アウトソーシング事業セグメントを廃止。加えて、BPOソリューション事業において大型受託案件の縮小(いわゆる「ピークアウト」)が進行。需要が拡大するDX関連案件の新規受注にも想定ほど弾みがつかず、売上高が未達となった。
また、主力のエキスパートソリューション事業では、派遣稼働者数が前年を上回る月もあったが、業績予想には届かず。キャリアソリューション部門は計画を上回ったものの、再就職支援において就職決定までの期間が長引き、全体を押し上げるには至らなかったという。
こうした構造的な要因に加え、冒頭の万博出展に伴う特別損失が業績を圧迫した格好だ。
なお、同社は2026年5月期に向けて、各セグメントでの収益改善を掲げる。BPOソリューションでは引き続きピークアウトの影響を受ける見通しだが、エキスパートソリューションは現在も前年同期を上回る水準で推移しており、粗利率の改善を通じて黒字転換を図るとしている。キャリア・グローバルの両ソリューション事業も堅調に推移しており、特に地方創生・観光ソリューションについては、インバウンド需要の強化をテコに赤字幅の縮小と黒字化を目指す構えだ。
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