カルビーが2月2日発表した2026年3月期第3四半期決算は、売上高が前年同期比5・3%増の2567億4000万円と堅調に伸びた一方で、営業利益は同20・8%減の199億8700万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同25・8%減の136億2100万円となり、利益面では大幅な減益となった。国内外で販売数量は伸長したものの、原材料費や労務費の上昇に加え、新工場稼働に伴う減価償却費の増加が収益を圧迫した。
売上高は国内事業、海外事業ともに増加した。国内事業は1912億8600万円と前年同期比4・2%増となり、スナック菓子、シリアル食品ともに販売数量を伸ばした。今秋は北海道産ばれいしょの収量減という逆風があったが、上期の販売が好調だったことや、ばれいしょ原料以外の商品拡販、価格改定の効果が寄与した。
主力の国内スナック菓子は1786億3800万円と5・5%増となった。ポテトチップスは第3四半期単体では販売促進を抑制したものの、上半期の好調が下支えとなり累計では増収を確保した。じゃがりこは定番商品の強い需要を背景に8・4%増と堅調に推移した。かっぱえびせんなどの小麦系スナックや豆系スナック、土産用商品も販売が伸び、ばれいしょ不足への対応商品や「miino」などの継続的なプロモーションが奏功した。
一方、海外事業の売上高は654億5400万円と前年同期比8・7%増となり、現地通貨ベースでは2桁成長を記録した。8月に北米で食と健康事業を手がける企業を連結子会社化したことに加え、英国やオーストラリア、ニュージーランドなどが好調だった。欧米地域では英国のポテトチップス生産能力拡大を背景に、現地ブランドの販路拡大が進んだ。アジア・オセアニアでも販売促進が奏功し、中華圏ではシリアル製品の現地委託製造を開始するなど事業基盤を広げている。
しかし利益面では厳しい状況が続いた。営業利益率は7・8%と前年同期から2・6ポイント低下した。国内では販売数量増や価格改定効果があったものの、せとうち広島工場稼働に伴う減価償却費の増加や、インフレによる継続的なコスト上昇が重荷となった。海外でも北米や中華圏で増益を確保したものの、原材料費や労務費の上昇が続き、全体では減益を余儀なくされた。
財政状態を見ると、総資産は前期末比89億9800万円増の3281億6700万円となった。関東新工場用地の取得などにより有形固定資産が増加したことが主因だ。負債は短期借入金の増加などで1115億9600万円と74億9400万円増加した。純資産は自己株式取得による減少要因があったものの、利益剰余金の積み増しにより2165億7100万円と小幅に増加し、自己資本比率は62・6%となった。
キャッシュ・フローでは、営業活動による収入は7億200万円と前年同期から大きく減少した。銀行休業日の影響による入金時期のずれが主な要因とされる。投資活動では設備投資やM&A関連支出により212億1000万円の支出となり、財務活動では自己株式取得や配当金支払いなどにより15億1600万円の支出となった結果、期末の現金及び現金同等物は309億4900万円に減少した。
同社は2025年11月に取締役会決議に基づき、約100億円規模の自己株式取得を実施しており、株主還元姿勢を鮮明にしている。配当については、2026年3月期の年間配当予想を66円とし、前期からの増配を見込む。
通期の連結業績予想については、売上高3390億円、営業利益260億円、親会社株主に帰属する当期純利益175億円とする従来予想を据え置いた。カルビーは、成長戦略「Change 2025」のもとで設備投資や海外展開を進める一方、コスト上昇局面での収益力回復が今後の課題となりそうだ。

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