【独自】映画監督・宮本正樹氏がSNSで告発 「小学館漫画編集部M氏の精神的加害でうつ病・パニック障害になった」と訴え

相次ぐ小学館問題の中で新たな波紋。
2024年の「セクシー田中さん」問題、2026年に表面化した漫画アプリ「マンガワン」の原作者起用問題、さらに元社員による取引先従業員への不適切行為。そうした中で、新たな告発が浮上した。

映画監督の宮本正樹氏が、自身のSNSで小学館漫画編集部の人物とされる「M氏」から精神的加害を受けたと訴え、波紋が広がっている。

宮本氏は最初の投稿で、

「私は小学館漫画編集部のM氏から受けた精神的加害で、うつ病、パニック障害になりました」と記した。

宮本氏によると、現在も小学館の名前を見たり聞いたりすると当時の出来事がフラッシュバックし、暗い気持ちになったり腹痛が起きたりするという。さらに、同じ人物から精神的加害を受けた経験のある漫画家がいれば連絡してほしいと呼びかけた。

この投稿はSNS上で拡散し、漫画関係者やクリエイターの間でも議論を呼んだ。

その後、宮本氏は被害の詳細を改めて投稿した。
発端はFacebookで届いた友達リクエストだったという。相手は「小学館萬画編集部のM」と名乗っていた。宮本氏は、漫画編集部に親しい知人がいたことから、特に疑うことなく承認したと説明している。

しかし、その後に状況は一変した。
宮本氏によると、深夜3時ごろ、メッセンジャーの通話機能で何度も着信があった。寝ていた宮本氏は電話の音で起き、何事かと思って折り返したところ、相手の男性は「誰?」と発言したという。宮本氏はその後、一方的に罵倒を浴びせられ、電話を切ったと主張している。

宮本氏は当時について、

「理由が分からず怖かった」

と投稿している。

当日は、自身の映画が東京・渋谷のアップリンクで公開中で、舞台挨拶の日でもあった。宮本氏は相手が会場に現れて危害を加える可能性を考え、スタッフに警備を依頼しながら舞台挨拶を終えたとしている。その後、渋谷の精神科を受診し、現在は自宅近くの心療内科に通院しているという。SNSには「うつ病」と記載された診断書画像も投稿されている。

宮本氏はまた、小学館側との話し合いの中で、相手編集者が

・宮本氏の側から友達リクエストを送った
・自分が有名な漫画編集者だからすり寄ってきた

と説明したと主張している。

宮本氏は今回の投稿を公表した理由について、対面で謝罪してほしいという思いが強くなったことに加え、小学館を巡る問題が続く中で「会社は何も変わっていないのではないか」と感じたためだとしている。

今回の告発が重く受け止められているのは、小学館を巡る問題がこの1年余りで相次いでいるためだ。

2024年には、漫画「セクシー田中さん」のドラマ化を巡る問題が大きな社会問題となった。原作者の芦原妃名子さんが亡くなった後、ドラマ制作の過程で原作者の意向がどのように扱われていたのか、出版社とテレビ局の連携は適切だったのかが厳しく問われた。漫画家、出版社、映像化の現場の関係そのものに不信感が広がった出来事だった。

さらに2026年には、小学館の漫画アプリ「マンガワン」で、過去に児童買春事件で有罪となった人物が別名義で原作者として起用されていた問題が発覚した。編集部の確認体制や起用判断に批判が集中し、作品の配信停止、第三者委員会の設置方針表明にまで発展した。漫画家側からも反発が広がり、掲載停止や作品引き上げを求める動きが出るなど、小学館の編集判断そのものが問われる事態となった。

そして3月11日には、元社員が2018年に取引先の従業員に対し、取引関係上の優位性を利用して性的な行為を求めていたことを小学館が認め、謝罪した。小学館によると、2020年に被害者から刑事告訴を受けて事案を把握し、被害者に謝罪したという。元社員は不起訴となったが、2025年にも別の不適切行為が発覚し、退職したとされる。小学館は「社員教育および管理監督体制の不備を深く反省しております」とコメントし、この件についても「マンガワン」の原作者起用問題を巡って設置予定の第三者委員会に報告する方針を示している。

こうして時系列で見ると、小学館を巡っては

2024年 「セクシー田中さん」問題
2026年 「マンガワン」原作者起用問題
2026年 元社員による取引先従業員への不適切行為

そして今回、宮本正樹氏による編集部関係者への告発

と、編集現場、原作者対応、取引先対応を巡る問題が連続して表面化している。

論点はそれぞれ異なる。だが、共通しているのは、現場の判断、管理監督体制、説明責任 が問われている点だ。宮本氏の告発は、単なる個別トラブルとして片づけられる内容ではなく、小学館で続く一連の問題の延長線上で受け止められている。

現時点で、宮本氏の告発そのものについて、小学館側の個別の公式見解は確認されていない。

ただ、相次ぐ問題の中で新たな告発が出た以上、小学館にはこれまで以上に明確な説明が求められる。読者、漫画家、取引先、そして関係者が見ているのは、問題が起きたかどうかだけではない。

問題が起きた後、会社がどう向き合うのかである。

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