東証上場のピクセルカンパニーズ、不適切会計で特別注意銘柄指定 上場契約違約金2,880万円を課す

日本取引所グループは29日、ピクセルカンパニーズ(2743・スタンダード市場)を特別注意銘柄に指定すると発表した。理由は適時開示規則違反および内部管理体制の不備が深刻であると判断されたため。併せて、同社に対し2,880万円の上場契約違約金を課すことを決定した。

事の発端は、同社が2024年11月12日に公表した特別調査委員会の調査報告書だ。同社子会社ピクセルエステートにおいて、2019年から2023年の間、前代表取締役社長が架空取引を行い、資金を不正流用していたことが明らかになった。特に、同子会社の太陽光発電事業を利用し、架空の前渡金取引をでっち上げ、資金を流出。一部は前社長の個人的な借入金返済に充てられていたという。

虚偽開示で投資家を欺く 過去5年の決算訂正へ

問題はこれだけではない。ピクセルカンパニーズは、2019年12月期第2四半期から2024年12月期第1四半期までの決算短信に虚偽の開示を行っていたと認定された。これにより、2020年12月期の親会社株主に帰属する当期純損失が7割以上拡大、さらに2022年12月期には債務超過に陥っていたことが判明。

同社はこれまで、第三者割当増資の際に「太陽光発電事業への投資」と説明していたが、実際には前社長の個人的な借入返済に流用。また、日本取引所自主規制法人の調査に対しても、不正取引に実体があるかのように虚偽の回答をしていた。

監査も機能不全 前社長の独裁経営か

企業統治の面でも深刻な問題が浮き彫りになった。前社長は、取締役会の承認を得ずに自身の借入契約の連帯保証を締結。さらに、監査役会も契約書の形式的な確認にとどまり、不正を見抜くことができなかった

2022年3月、不正が発覚した際には、社外取締役の選任や決裁権限規程の見直しなどの再発防止策を策定したものの、結局ガバナンスは改善されず、不正支出は継続していた。

また、同社子会社では、取締役会非設置会社であるにもかかわらず、取締役会規則が存在するなど、意思決定手続きがずさん。重要な取引に関する承認プロセスも適切に機能しておらず、管理体制の欠陥が明確になった。

投資家の信頼損なう 取引所が厳格対応へ

取引所は今回の処分について、「投資判断に影響を及ぼす決算情報を長期間にわたり誤って公表し、株主および投資家の信頼を著しく毀損した」と厳しく指摘。今後のガバナンス改善が不十分な場合、さらなる処分が下される可能性もある。

ピクセルカンパニーズは2024年12月26日に再発防止策の公表を行ったが、取引所は「依然として内部管理体制の改善が必要」と判断し、特別注意銘柄への指定を決定した。 #投資 #ビジネス

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