【独自】個人情報不正流用疑惑浮上 副業商材300万円 都内P社に執拗な電話勧誘と返金拒否の訴え 被害者「仕事に支障」告白

2月某日、編集部に寄せられた一通の情報提供が、消費者トラブルの闇を照らすこととなった。提供者は神奈川県在住の50代男性、横田さん(仮名)。横田さんは、東京都港区に本社を置く「P社」(現時点で行政指導を受けていないため社名非公表)が、不正に取得したとされる個人情報をもとに一日に数回、多い日は十数回もの電話勧誘を行い、高額な副業用マニュアルを購入させられた上、返金も拒否されたと訴える。

■「朝9時から2時間おき」100件の着信拒否

「最初は興味もなかったし、忙しかったので電話を切っていた。しかし、朝9時ごろにかかってきて『いま忙しい』と断ると、2時間おきに違う番号から電話が来る。着信拒否しても、次々かけてくるもんだから、仕事に支障が出て困った」。

横田さんはこのように語る。電話の回数は100件にのぼり、もはや業務妨害に近いレベルだったという。業務用の携帯電話番号が知られていたことから、「どうやってこの番号を知ったのか不思議だった」と振り返る。まさか、知らぬ間に個人情報が第三者に流れていたとは、夢にも思わなかったという。

■甘い誘い文句 高額マニュアル購入に

横田さんがようやく電話に応じると、若い女性と思われる担当者から「文字起こしの作業で、一日10万円稼げる」との説明を受けた。「10万円」の数字に心が動き、詳しく話を聞いたところ、「今すぐ始められる。確実に稼げる」との文言と共に、300万円の副業用マニュアルの購入を勧められた。実際に横田さんは、生活資金の一部を充てて購入に踏み切った。

提供された資料には、「30日以内に目標額に達しなければ、全額返金保証」と明記されており、横田さんは安心して契約に応じた。しかし、現実は違った。文字起こしの仕事は提供されず、何ら成果は出なかったという。

■「返金不可」メール一通で連絡断絶

横田さんが返金を求めると、P社からは「ご契約後2日以内にキャンセルの申し出が無い限り、いかなる理由でも返金には応じられない」とのメールが届いた。その後、電話も繋がらなくなり、完全に音信不通となった。

「詐欺ではないか」との思いに至った横田さんは、消費者庁や警察への相談も検討し始めたという。

■現地直撃 「代表」名乗る若年男性の不可解対応

編集部は実態解明のため、P社の登記簿に記載された本店所在地(東京都港区)を訪れた。オフィスビル前で待機していたところ、20代と見られる若い男性がビルから出てきた。記者が「P社関係者ですか」と問うと、「そうです」と答え、さらに「代表者です」と名乗った。

記者が「D社から不正に取得した個人情報を使って、高額な商材を販売しているとの情報がある」と質すと、「そんなこと知らない。D社も知らない」と回答。横田さん提供のメールのスクリーンショットを見せると、途端に態度が豹変し、「これテレビとかで流すつもりですか?営業妨害だ。警察呼びますよ」と威圧的な態度を見せ、オフィスに戻って行った。

■D社は実在するのか 登記上の住所は無人

P社に個人情報を流したとされる埼玉県さいたま市所在のD社にも、編集部はメールで取材を申し込んだが返答はなし。登記簿上の住所を訪ねたが、そこに人の気配は全くなかった。看板などの表示もなく、オフィスの体をなしていない様子であった。

■法的問題点 「特定商取引法」「個人情報保護法」違反か

P社の販売手法は、「特定商取引法」に違反する可能性がある。同法第17条では、誇大広告や誤認を招く説明を禁止しており、「確実に稼げる」といった説明や「返金保証」の反故は明白な違反に該当し得る。また第24条では、迷惑を感じさせるような方法での勧誘を禁じており、執拗な電話攻勢はこれにも抵触する可能性が高い。

さらに、個人情報保護法においても、本人の同意なく第三者提供された個人情報を利用した場合には違法行為と見なされる。P社がD社から違法に個人情報を入手した事実が確認されれば、最大で6か月の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性がある。

過去の類似例としては、2017年に某通信会社が約30万件の個人情報を不正に流通させ、当時の幹部が逮捕・起訴されている。消費者庁も同様の悪質事案に対しては業務停止命令を発出しており、P社にも行政指導が入る可能性は否定できない。 #情報提供 #不正 #ビジネス

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