デジタルコンテンツ配信サービス「note」を展開するnote株式会社(東証グロース・5243)は8日、2025年11月期第1四半期(2024年12月~2025年2月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比19.0%増の9億5,762万円となり、営業利益は551万円(前年同期は705万円の赤字)と、四半期ベースで初の黒字に転じた。最終利益は497万円(同492万円の赤字)を計上した。

売上高の伸長に加え、販管費の抑制や収益構造の改善が寄与し、収益性の改善に結びついた。特に、同社の主力であるメディアプラットフォーム事業が堅調に推移し、プラットフォーム「note」の利用者数とコンテンツ投稿数の増加が業績を下支えした。法人向けサービス「note pro」も引き続き拡大を見せており、サブスクリプション売上の継続的な積み上げが着実に進んでいる。
同社は2024年5月にIP・コンテンツクリエーション事業を手がけるTales & Co.株式会社を設立し、既存の「note」事業に加えて新たな創作支援エコシステムの構築を本格化させている。IP事業単体では当四半期中に赤字を計上したが、今後の成長ドライバーとして注目が集まる。
また、2025年1月にはGoogle International LLCを引受先とする第三者割当増資を実施し、資本金と資本剰余金をそれぞれ約2億5千万円増強。自己資本比率は前年同期の45.2%から50.2%に改善し、財務基盤の強化も進んだ。総資産は前期末比で約7億2千万円増加し、44億8,987万円となった。
今期の通期見通しについては、すでに公表している業績予想を据え置き、売上高40億1千万円(前期比21.1%増)、営業利益6千万円(同13.5%増)、最終利益1億1千万円(同11.2%増)とした。1株当たりの当期純利益は6円73銭を見込んでいる。
noteは「創作の民主化」を掲げ、個人クリエイターと企業・メディア・読者をつなぐプラットフォームとして急速に認知度を高めてきた。累計会員登録者数は2025年2月末時点で938万人に達し、投稿されたコンテンツ数は5,462万件に及ぶ。流通総額は前年同期比18.2%増の49億6,100万円と、高水準での成長を維持している。
なお、配当については引き続き無配を継続する方針で、今後も成長投資を優先する構えだ。
業績が安定軌道に乗りつつある一方で、新規事業の成否、ユーザー基盤の維持、外部環境の変化による広告単価や物価高騰の影響といったリスクも依然として残る。noteの試金石は、成長性と収益性の両立にある。今後の展開が注目される。 #事業 #ビジネス #業績
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