6月9日午後、実業家の三崎優太氏がX(旧ツイッター)に投稿した「たった一人の知事の判断で、リニア新幹線計画が8年も止まった。海外が欲しがる日本の最先端技術を足踏みさせた」という指摘が、124万回以上の閲覧を記録し、大きな反響を呼んでいる。
しかし、同投稿のリプライ欄には、「静岡だけでなく岐阜でも井戸が枯渇し、地盤沈下が起きている」「水源の問題は県にとって死活問題」など、三崎氏の見解に疑義を呈する声が相次いでいる。
実際、NHKは6月4日付の報道で、岐阜県瑞浪市大湫町のリニア中央新幹線工事現場で地下水の湧き出しが確認され、周辺で井戸の枯渇や地盤沈下が起きていると報じている。JR東海は3日夜、非公開の住民説明会を開き「湧水を止める工事を進めても地下水位は戻らないうえ、トンネルが損傷するリスクがある」として計画の取りやめを説明。代替の生活用水の確保や、地盤沈下の影響を受けた住宅の補償に取り組む方針を示したという。
リニア計画をめぐっては、「川勝元静岡県知事の感情論で止まった」とする論調も根強いが、実際には工事による水源への悪影響は、他県でも深刻な問題として表面化している。
リプ欄では「静岡県は丹那トンネルで水源を奪われた前科がある。農業や工業だけでなく海の生態系まで脅かされる」「欧州や米国では採算性に疑念が示され、撤退や受注失敗に終わった。世界が欲しがる技術とは言い難い」など、三崎氏の見解に懐疑的なコメントが目立った。
また「自然豊かな日本を破壊してまでやることではない」「静岡県民には何の恩恵もない」との批判もあり、技術開発の是非を超え、地域住民の安全と生活基盤を重視すべきだとする見解が根強い。
国が掲げる「リニア開業」の大目標の一方で、地盤沈下や水源枯渇といった地域の損害は無視できない。三崎氏の投稿が注目を集める一方で、現場の声は「個人の感情ではない。県民の暮らしと未来を守るための判断だった」と強調している。
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