ゲーム実況の世界で圧倒的な知名度を誇るYouTuber・HIKAKIN氏を巡り、ある動画の構成が酷似しているとする指摘がX(旧Twitter)上で浮上し、波紋が広がっている。
発端は2025年7月21日午後、あるXユーザーが投稿した比較画像である。投稿には「構成ほぼ丸パクリじゃねえか」とのコメントとともに、HIKAKIN氏が公開したMinecraft(マインクラフト)の音楽レコード紹介動画と、以前から活動している別のYouTuber「てのら」氏の動画のサムネイルが並べられた。
画像からは、レイアウト・色使い・文字配置・アイコンの並び方などが極めて類似しており、視聴者の間で「オマージュではなく盗用ではないか」との疑念が広がった。中には「これは流石に言い逃れできない」「丸写しに近い」といった声も相次ぎ、X上では関連ワードが急速に拡散され、炎上状態に陥った。
この騒動に対し、当事者である「てのら」氏は同日夜、自身のXアカウントを通じて冷静な対応を見せた。
「まず、該当する動画の投稿につきまして、私は事前に把握しておらず、またDM等でのご連絡も確認できておりませんでした。本件につきましては、当該の投稿者様に対して、今回は『許す』ということにします」
さらに投稿は続き、
「私としては“パクられること”自体を特に問題とは感じておらず、その点について気にしておりません。したがって、これ以上、当該の投稿者様に対して非難の声が向けられることのないよう、ご理解とご配慮をいただけますと幸いです」
と綴り、騒動の過熱化に歯止めを呼びかけた。
一方で、その後「てのら」氏は、HIKAKIN氏から直接DMで謝罪があったことも明かした。
「この度ヒカキン様ご本人からDMで直接謝罪を頂き、交渉の上解決に至りました。DMではご丁寧な対応までしてくださいました。本当に感謝してます」
としつつ、
「また、これ以上ヒカキン様に対する誹謗中傷をやめて頂くようお願いします」
と再度呼びかけている。
さらに注目を集めたのが、同日夜に行われたHIKAKIN氏によるライブ配信での“生謝罪”である。動画配信プラットフォーム「Twitch」にてHIKAKIN氏は、Minecraftの音楽レコード紹介動画における構成が酷似していた件について言及し、次のように述べた。
「今回の件、スタッフが参考にしていたことは事実です。僕の方でも教育をしなくてはならないと思っています」
と、制作における責任の所在に触れたうえで、視聴者と関係者に対し謝罪の意を示した。
ただし、今回指摘された問題以外にも、過去には別のYouTuberとの間で「動画企画が酷似している」と物議を醸した経緯がある。今回の配信では、それら過去の事案については明言を避けたが、ネット上では「今回だけで済ませてはいけない」「繰り返しがないようにしてほしい」との声も相次いでおり、今後の対応に注目が集まっている。
なお、今回の一件に関し、本紙(あしたの経済新聞)編集部では、当該投稿者である「てのら」氏に対し取材を申し込んでおり、今後、返答を得られ次第、続報として内容を追記する予定である。
著作権やオマージュの線引きが曖昧になりがちな現代のクリエイティブ文化において、視聴者と制作者の信頼をいかに維持するかは今後ますます重要な課題となる。今回の一件が、ネット社会における創作物の在り方を再考する契機となるかどうかが問われている。
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