ヤマト運輸、元社員が顧客情報2万6790件を不正流出 刑事告訴を検討へ

大手宅配会社のヤマト運輸株式会社は10月14日、兵庫県姫路主管支店に勤務していた元社員が取引先企業の顧客情報を不正に持ち出し、外部2社に流出させていたことを発表した。

流出件数は2万6790件にのぼり、同社は現在、警察への刑事告訴を検討している。

■ 不正流出は1万1356社分の顧客情報

ヤマト運輸の発表によると、流出した情報は主に法人顧客に関するデータで、取引先企業1万1356社分の個人・企業情報が含まれていた。

内容には企業名・住所・連絡先などのほか、一部で担当者名が含まれているという。

ただし、一般消費者の宅配データ(個人宅の宛先など)は含まれていないと説明している。

同社は外部からの通報をきっかけに社内調査を開始。

その結果、すでに退職していた元社員が社内システムから情報を不正にダウンロードし、外部の2つの企業に提供していたことが確認された。

■ 動機や流出経路は調査中

ヤマト運輸は「現時点で、情報が犯罪目的で悪用された形跡は確認されていない」としながらも、

流出の経緯や元社員の動機、情報提供先企業との関係について詳しい調査を進めている。

社内では再発防止策として、

  • 情報アクセス権限の厳格化
  • 外部媒体へのデータ書き出し制限
  • 社員教育の強化
    などを実施する方針を明らかにした。

■ 刑事告訴と再発防止へ

同社は、流出を行った元社員および関係企業に対し、不正競争防止法違反などの疑いで刑事告訴を視野に入れている。

また、被害を受けた取引先企業には順次連絡を行い、謝罪と状況説明を進めているという。

ヤマト運輸の広報担当者は次のようにコメントした。

「今回の事案を重く受け止めており、信頼回復と再発防止に全力で取り組む。

社員教育とシステム面の両面で管理体制を再構築する。」

■ 個人情報流出の社会的影響拡大

企業内部からの情報流出は年々増加しており、総務省の統計によると2024年度の企業情報漏えい件数は前年比約1.8倍に上昇。

特に“退職者による不正持ち出し”が増えているという。

専門家は次のように警鐘を鳴らす。

「内部犯行はシステム上の対策だけでなく、倫理教育と監視体制の両立が不可欠。

離職時のデータ処理ルールを明確にすることが重要だ。」

■ まとめ

  • ヤマト運輸元社員が顧客情報2万6790件を不正流出
  • 外部2社への提供が確認され、刑事告訴を検討中
  • 個人宅配情報は含まれず、企業情報中心
  • 社内調査・再発防止策を進行中
  • 内部不正対策の重要性が改めて問われる

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