
2025年11月3日、北朝鮮の元最高人民会議常任委員長、金永南(キム・ヨンナム)氏が多臓器不全のため死去した。享年97歳。
金氏は長年にわたり北朝鮮政権を支えた重鎮の一人であり、故・金日成(キム・イルソン)、金正日(キム・ジョンイル)、そして現指導者の金正恩(キム・ジョンウン)の三代にわたって外交の最前線で活動してきた。1998年から2019年までは名目上の国家元首にあたる最高人民会議常任委員長を務め、国際舞台における北朝鮮の「顔」として各国との会談や国際会議に参加した。
朝鮮中央通信などによると、金正恩総書記は4日未明に金氏の遺体が安置された場所を訪れ、深い哀悼の意を表したという。国葬は11月5日に平壌で執り行われる予定。
金永南氏は1928年に咸鏡南道(ハムギョンナムド)で生まれ、早くから外務部門で頭角を現した。金日成大学卒業後、外務次官や党国際部長などを歴任。冷戦期にはソ連・中国との関係調整にもあたった。
今回の訃報により、北朝鮮外交を長年支えた“古参中枢”の一角が姿を消すこととなる。専門家の間では、金氏の死去が政権内の世代交代を一層加速させる可能性があるとの見方が出ている。国際社会は今後、北朝鮮の外交方針や指導体制の連続性に注目している。
コメント