
石川県白山市の白山白川郷ホワイトロード蛇谷園地駐車場で8日午後、乗用車が木製の柵を突き破り、およそ20メートル下の崖下に転落する事故が発生した。車内からは高齢の夫婦が発見され、いずれも心肺停止状態で救出。ドクターヘリで県内の病院に搬送されたが、まもなく死亡が確認された。
現場は、紅葉の名所として知られる白山白川郷ホワイトロード沿いの休憩スポットで、週末を中心に多くの観光客が訪れる場所。事故当時も駐車場は混雑しており、現場周辺には観光客や登山客が居合わせていたという。目撃者によれば、「車がバックで動き出したと思ったら、そのまま柵を突き破って落ちていった」と話している。
白山署によると、乗用車は駐車スペース付近で停止後、何らかの原因で急発進し、そのまま柵を突き破って約20メートル下の崖に転落。現場の柵は老朽化が進んでいたとみられ、車の衝撃で木片が散乱していた。警察はブレーキとアクセルの踏み間違え、または周囲の紅葉景観に気を取られたことによる操作ミスの可能性があるとみて、車両の状況を詳しく調べている。
現場周辺は秋の観光シーズン真っただ中で、白山白川郷ホワイトロードには多くの観光バスや自家用車が行き交っていた。事故後、付近では一時通行規制が敷かれ、観光客らが騒然となった。消防や警察は周囲の安全を確認し、午後6時すぎに現場検証を終えた。
白山白川郷ホワイトロードは石川県白山市と岐阜県白川村を結ぶ全長約33キロの山岳観光道路で、紅葉シーズンには全国から観光客が訪れる。急勾配やカーブが多いことで知られ、過去にも車両転落やブレーキ故障による事故が発生している。
県警関係者は「観光地での悲しい事故であり、視界の良さや風景に気を取られることで判断が遅れるケースもある。安全確認を怠らず、駐停車時にも注意してほしい」と呼びかけている。
事故現場では現在も復旧作業が続いており、観光道路の安全対策について再検討する動きも出ている。
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