日本×ブラジル発の越境コマース「Andes」 シード1stクローズで1億円調達 LAUNCHPAD SEEDで三冠

日本とブラジルを拠点とするコマース・フィンテック企業 Andes(アンデス)株式会社(東京都渋谷区)は1日、シードラウンドの1stクローズで資金調達を実施し、累計調達額が1億円を突破したと発表した。先ごろ開催されたスタートアップコンテスト「LAUNCHPAD SEED 2025 Powered by 東急不動産」で投資家らと契約を締結し、約1カ月で着金に至ったという。

同社は今回の調達を踏まえ、シード2ndクローズ、さらにシリーズAへ向けて事業拡大を加速する方針を示した。

■ LAUNCHPAD SEEDで三冠

同イベントでAndesは
・審査員賞 3位
・東急不動産賞
・オーディエンス賞
の3賞を獲得。審査員からは「世界的な社会課題に挑むスタートアップが生まれつつある」「感動した。すぐに投資したい」との評価が寄せられた。

匿名海外VCは、CEOの藤田徹氏について「日本とブラジルをつなぐ越境ECの中核を担い得る経営者だ」と指摘。将来的な事業拡大に期待を示し、即決で出資を決めたという。

また、TRUST SMITH & CAPITALの安藤氏は「IVS2024の優勝で得た経験を重ね、Andesが三冠を獲得した瞬間は胸が熱くなった。ここからが本当のスタート」とコメントした。

Finance Ace.の入江氏も、藤田氏が“日本とブラジル双方のルーツを強みに変えた稀有な起業家”と評し、「アジアと中南米を結ぶ越境ECの主役となる可能性が高い」と述べた。

■ 中南米向け貿易基盤「J-Planet」

同社が運営する越境プラットフォーム「J-Planet」は、アジアから中南米へ特化した貿易支援サービス。中南米、とりわけブラジルは複雑な規制が多く、外資による進出は困難とされる。

Amazonですら、現地法人がなければ倉庫(FBA)への納品が不可能で、さらに「代表者はブラジル国籍が必須」といった制約も存在する。

Andesはこうした障壁を背景に、現地法人の保有、日本とブラジル双方のオペレーション、物流・金融・規制対応を包括した一貫支援を構築。アジアのメーカーは「商品を預けるだけ」で中南米市場へアクセスできるという。

同社によると、対象市場は7億人規模。BtoCからBtoB、ECモール、大手小売まで販売経路を統合的に提供する。

■ 次の焦点は「Fintech」

ブラジルは国民的送金網「Pix」が急速に普及するなど金融のデジタル化は日本以上に進む先進国だ。一方で、クレジットカード金利が年400%超という深刻な金利構造のゆがみが残る。

Andesは、J-Planetで蓄積する購買・取引データを信用スコアとして活用し、日本の低金利資本を組み合わせた金融事業(BNPL、融資等)を次段階として位置づける。中南米最大のユニコーン「Nubank」に代表される巨大市場への参入を視野に入れる。

同社は「貿易と金融をてこに、エネルギー、宇宙、スポーツ、暗号資産、アグリテックなど、中南米の成長領域へ事業を拡大していく」としている。

■ 現地で選抜した“Day1 グローバルチーム”

藤田氏は単身ブラジルに渡り、物流・法務・マーケティング等の専門人材をヘッドハンティング。日本とブラジルの時差を活用し、24時間体制のオペレーション網を構築した。

社名「Andes(アンデス)」は南米を象徴するアンデス山脈に由来し、東側には世界最大の河川・アマゾン川が広がる。同社は
「Amazonを超える価値を創造する」
ことを長期ビジョンとして掲げている。

■ 会社概要

【親会社】
Andes株式会社
代表取締役:藤田 徹
所在地:東京都渋谷区神南1丁目11−4 FPGリンクス神南5階
設立:2025年3月13日
Web:https://andes.global/

【子会社】
JPLANET COMERCIO INTERNACIONAL E DISTRIBUICAO LTDA
所在地:ルア・ダ・コンソラサォン247 12階 サンパウロ市(ブラジル)
代表:Lucas Tetsu Fujita Kumazawa
設立:2025年11月4日

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