スタートアップ企業の育成支援を行う 一般社団法人日本スタートアップ支援協会(JSSA) は20日、東京都内で大規模ビジネスイベント 「THE JSSA TOKYO Meetup Vol.62 Start up Grand Prix 2025」 を開催した。革新的な技術や新市場に挑む10社がピッチに臨み、最優秀賞にはクリエイタープラットフォームを手がける TieUps株式会社 が選ばれた。

会場にはVC、CVC、大企業の新規事業担当者をはじめ、スタートアップ関係者や報道陣など 約500名 が参加。協会スポンサー企業7社による副賞も用意され、登壇企業の発信力と事業性に注目が集まった。
■ 多様な領域の新興企業が登壇
イベントでは10社が事業内容を発表した。クリエイタービジネス、スマート農業、専門技術の教育事業、AIを活用した住宅設計、自立型タスク支援、口腔ケアロボット、看護師のスポットワーク支援など、幅広い領域のスタートアップが集結した。
最優秀賞のTieUpsは、4百万人超が利用するプラットフォーム「lit.link」を基盤としたクリエイター支援サービスを展開。ファン形成から案件マッチングまで支援し、急成長するクリエイターエコノミーにおいて存在感を高めている。
同社の小原史啓CEOは「多様な事業への評論ではなく、ともに勝ち筋を探す姿勢で審査に臨んでいただいた。一般には馴染みにくいクリエイターエコノミーの価値を伝えることに苦慮してきたが、的確な助言を受けて努力が実を結んだ」と述べ、関係者へ感謝を示した。
■ スポンサー賞は7社が選定

各社スポンサー賞には以下が選出された。
- 三井住友信託銀行賞:TieUps株式会社
- RSM清和監査法人賞:株式会社Prorium(専門技術のオンライン教育)
- プロネクサス賞:株式会社APILLOX(1人目採用領域の人材マッチング)
- 宝印刷賞:株式会社LacuS(シニア向け完全栄養食)
- EY新日本有限責任監査法人賞:株式会社秀イノベーティブLAB/株式会社U-DAKE
- オービックビジネスコンサルタント賞:LOOVIC株式会社(音声DXによる技能継承支援)
- 東海東京証券賞:株式会社NURSY(看護師スポットワークアプリ)
■ 審査員には上場企業経営者や大手VCが集結
審査は、ジャフコ、三井住友海上、イノベーション、リビングプラットフォームなど上場企業の経営陣、主要VCのパートナー、CVC担当者、監査法人の責任者、エンジェル投資家らが務めた。資金調達や業務提携を視野に入れた実践的な審査体制が特徴。
■ IPO・M&Aに直結する情報を提供 「Talk Session」に高い評価
毎回好評を得ているトークセッションでは、起業家に不可欠な「IPOに必要な実務」「M&Aの成功と失敗事例」などが紹介され、書籍やネット情報では得られない実体験に基づく知見が共有された。参加者からは「実務的な学びが得られる希少なイベント」との声が多く寄せられたという。
■ スタートアップ支援の核を担う組織として
JSSAは、優秀なメンタリング体制と資金調達支援を強みとしており、100名を超える上場経験経営者がメンターとして登録。エンジェル投資家やVC、大企業のネットワークを活用し、起業家の成長を短期間で後押しする。
代表理事の岡隆宏氏は、2013年に夢展望を上場させた創業者として知られ、上場前後の課題や失敗事例を共有する活動を続けている。「日本に持続可能なベンチャーエコシステムを構築することが使命だ」と語り、スタートアップ支援の裾野拡大に力を入れている。
協会は今後も東京・大阪を中心に、起業家向けのピッチイベントや交流会を継続開催する方針だ。
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