「家計はミルフィーユ、税と物価に折れた夢」――裕福に見えて、実はギリギリ。全国18人の“ゆとりなき余裕層”が明かす苦悩と怒り

「車は2台あるけど、ガソリン満タンにするのを親がためらってるのを見て、“あれ?”って思ったんです。うち、そんなにピンチだったっけ…って」

そう語るのは、東京都町田市の高校3年生、鈴木(すずき・仮名)さん(17)。家は築7年の一戸建て、両親ともに年収は1000万円を超えている。白いトイプードルを2匹飼い、リビングには大型テレビと空気清浄機。車は父のアルファードと母のBMW。「なんとなく豊かな家庭」だと自負していたという。

しかし最近は、母親が食費のレシートを家計簿アプリに打ち込みながら「牛肉がまた上がってる…」とため息をつく。これまで以上に外食が減り、夜の買い物は「割引シール狙い」が当たり前になった。家計に「見えない不安」が漂い始めている。

物価高騰、増税、不透明な経済政策…。今、社会は中間層以下の困窮ばかりに焦点を当てているが、その裏で“なんとなく余裕がある家庭”にも静かに歪みが広がっている。

本紙では3月13日から15日にかけて、福岡県(北九州市・糸島市・古賀市)、大阪府(大阪市・門真市・富田林市)、東京都(港区・町田市・文京区)の9都市にて、父母の年収が1000万円以上で、築3年以上の持ち家に住み、原付バイク・軽自動車以外の車を2台以上所有し、ペット(犬・猫・鳥など)を飼う家庭の高校生・大学生計18人に、対面取材を実施。聞こえてきたのは、「豊かなはずの家庭」のギリギリな実情と、政策に対する若者ならではの疑問や皮肉だった。

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