個人情報保護委員会は16日、名簿販売業を営む有限会社ビジネスプランニング(東京都)に対し、個人情報保護法に基づく命令と勧告、報告命令を出したと発表した。警察当局から、同社が販売した名簿が特殊詐欺グループに渡っていた実態が判明しており、委員会は「極めて悪質な事案」として厳正な対応に踏み切った。
同社は、個人情報の第三者提供に関して「オプトアウト届出事業者」として届け出を行っていたが、委員会の調査によれば、違法行為に及ぶ可能性が高いと認識しながら個人情報を提供していた。提供された名簿は詐欺に用いられ、本人の財産や生活に深刻な被害が発生していたとされる。
さらに、ビジネスプランニングは他の取引においても、個人名義の入金で違法利用が疑われる事業者に名簿を販売していた事実が代表者の説明から明らかになった。これらの行為はいずれも、法第19条が定める「不適正な利用の禁止」に明確に違反するものと認定された。
命令では、違反行為の即時中止と再発防止策の実施を求めており、具体的には、提供先の実在確認や利用目的の精査を社内規程に盛り込むこと、体制整備と監査の導入などが指示された。加えて、提供記録の未整備についても法第29条違反と判断され、提供履歴の保存義務に関する勧告が行われた。
委員会は、5月30日までに体制整備の内容報告を求めるとともに、今後1年間にわたって毎月、個人データの提供状況についての報告を義務付けた。
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