設備工事の老舗「ケンショウ」が会社更生法申請 負債総額は29億円規模に

給排水衛生設備工事などを手がける「株式会社ケンショウ」(大阪市中央区)は25日、大阪地方裁判所に会社更生法の適用を申請した。同社とあわせて、グループ会社で植物工場の運営を行う「株式会社タガヤス」も同日付で法的整理に踏み切っており、2社合計の負債総額は約29億円に上る見通しだ。

同社は1967年に大阪府寝屋川市で「熱田工業」として創業。2005年に法人化し、社名を現在のものに改めた。主力とする給排水・空調・消火・換気等の機械設備工事に加え、電気設備の施工などにも進出。2010年には本社を大阪市内へ移転し、東京、名古屋、北海道に営業拠点を設けるなど、積極的な事業展開を図っていた。

しかし、ここ数年は受注拡大を優先した結果、低採算案件を数多く抱えたことにより収益力が低下。資材価格の上昇や人件費の増加も相まって、業績は伸び悩んでいた。加えて、金融機関とのリスケジュール協議も難航し、資金繰りが悪化。自主再建を断念し、今回の申請に至ったとみられる。

タガヤスは、ケンショウグループとして植物工場の開発・運営を進めていたが、関連投資負担が財務を圧迫。十分な収益が得られず、経営の足を引っ張る形となっていた。なお、今後は裁判所の監督のもと、更生管財人が選任され、債権者保護と並行して再建計画の策定が進められる見通しだ。

設備工事業界では、近年、資材費の高騰や職人不足により中堅以下の企業を中心に経営環境が厳しさを増している。かつて「関西の堅実企業」として知られた同社の法的整理は、業界内に波紋を広げそうだ。

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